「神さま」「花さま」と呼び合う
杉咲花と神木隆之介、6度目の共演で
挑んだ“アドリブ待ち”シーン

杉咲花インタビュー【前篇】

CULTURE

2023.6.23

この記事の連載

杉咲花インタビュー【前篇】
杉咲花インタビュー【後篇】

一緒に少しずつ道が開けていくような感覚

――神木さんも杉咲さんも演技力の高さには定評があります。お互いに影響を受けた部分などはありますか？

杉咲　これは神木さんだけに限らず、今回ご一緒させていただいた方々みなさまに共通することだと思うのですが、とにかくキャラクターに対するアプローチや解釈がアグレッシブで。見ていてワクワクしましたし、とても勉強になりました。

　神木さんとのシーンでは、一緒に少しずつ道が開けていくような感覚が常にあって刺激的でした。たとえば少し動きのあるようなシーンでは、何度も一緒に練習してくださって「こういうふうにするのがいいかも」とアドバイスをくださるんです。ライブ感を大切にしつつ、一緒に練り上げていく時間もとても大切にされている方なんだなと、まだ知らなかった側面を垣間見ることができてとても嬉しかったです。

――神木さんと杉咲さんが、「神さま」「花さま」と呼び合っておられるのも印象的です。

杉咲　『メアリと魔女の花』という映画で神木さんとご一緒して以来、神木さんが私のことを「花さま」と呼んでくださって……（笑）。神木さんがそう呼んでくださるのなら、私は「神さま」と呼ぶしかないだろう、と（笑）。

心の隅ではそれぞれにさみしさや苦しさを抱えている

――そんな「神さま」と「花さま」が共演される『大名倒産』の見どころを教えてください。

杉咲　きっと、勇気をもらえる作品になっているのではないかと思います。私が演じたさよもそうなのですが、この作品に出てくるキャラクターはみんな、明るく勇敢に乗り越えながらも、心の隅ではそれぞれにさみしさや苦しさを抱えていて、そういう側面がそっと描かれる場面も多々あります。登場人物が、厳しい現実に直面しながらも手を取り合って歩み続ける姿は、パワーがありますし、頑張っているのはみんなも同じなんだと優しく背中を押してもらえる気がします。

》インタビュー【後篇】を読む
》杉咲花さんのアザーカットも含めた写真をすべて見る

杉咲花（すぎさき・はな）

1997年東京都生まれ。ドラマ『夜行観覧車』で注目を集め、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で、第40回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞・新人俳優賞など、多くの映画賞を受賞。主な出演作にドラマ『花のち晴れ～花男Next Season～』『ハケン占い師アタル』『おちょやん』、映画『トイレのピエタ』『パーフェクトワールド君といる奇跡』『十二人の死にたい子どもたち』『楽園』など

映画『大名倒産』
2023年6月23日（金）全国公開

原作：浅田次郎「大名倒産」（文春文庫刊）
主演：神木隆之介
出演：杉咲花　松山ケンイチ　小日向文世／小手伸也　桜田通／宮﨑あおい　キムラ緑子　梶原善／勝村政信　石橋蓮司　髙田延彦　藤間爽子　カトウシンスケ　秋谷郁甫　ヒコロヒー　
浅野忠信／佐藤浩市
監督：前田哲
脚本：丑尾健太郎、稲葉一広
音楽：大友良英
主題歌：GReeeeN「WONDERFUL」（ユニバーサル　ミュージック）
プロデューサー：石塚慶生、西麻美
製作：『大名倒産』製作委員会
配給：松竹
© 2023映画『大名倒産』製作委員会
https://movies.shochiku.co.jp/daimyo-tosan/