この記事の連載
- ニューヨーク インタビュー #1
- ニューヨーク インタビュー #2
「俺らは良い意味で、ずっとうっすらナメられてるのかも(笑)」
――ランキングのアンケートでは、「人気芸人1位になっているのに、人気者になっていない感じが面白い」といったような回答がありまして……。
屋敷 ハハハ! でも、そういうのあるかもしれないです。キングコングの西野さんの本を読んでたら、芸人はテレビに出始めた頃がいちばんライブのチケットが売れて、完全にテレビに定着すると売れなくなるのが普通だと。応援の余地がなくなるというかね。だから、俺らは良い意味で、ずっとうっすらナメられてるのかもしれない(笑)。
嶋佐 もう応援しなくていいやってならない、永遠の推し(笑)。実際、自分自身も好感度が上がってる気が全然しないからね。体感的に。
屋敷 確かに。
――でも、お二人にはすごくプライドを感じるんですよ。自分たちのお笑いや活動スタイルに対するプライドというか、何も譲ってないぞ、という。
屋敷 ホントですか!? そう思ってもらえるならすごく嬉しいですね。
嶋佐 プライドというか、なるべくダサいことはしたくないというところは、昔からありますね。
屋敷 うーん、ネタに関しては、僕ら二人と作家さんとで考えることなんで、たぶん一生ダサくならないと思うんですよ。でも、平和なテレビ番組なんかだと求められる役割というものがありますし。ファンから「テレビでもネタのようにもっと攻めてほしい」という声があったりすると、複雑な気持ちになりますよね。
嶋佐 そこが難しいところですね。
屋敷 俺ら的には、どんな番組でも割と楽しんでのびのびやってるし、小さくまとまるつもりもないんですけど、かといって、平和な番組でわざわざ暴れて爪痕を残すっていう人間でもないし。
嶋佐 そうそう。無理してそういうことするのがいちばんダサいと思うんですよ(笑)。誰かのそういう姿を見ると、逆に「そこにプライドはないんか」って思っちゃいますね。
2023.05.30(火)
文=張替裕子(ジラフ)
写真=杉山秀樹