当時の展示風景を切り取った写真も
展覧会の準備の様子や展示風景を撮影した永野雅子と細川葉子による写真の展示も。
同じ展覧会を異なる視点からそれぞれ捉えた写真たちを通して、奈良美智展を振り返ることで、当時の様子がドキュメントとしてリアルに感じられるのみならず、その当時の熱気やエネルギーが伝わってくる。
吹き抜けの大空間には、過去の展示に出展された作品の一部も展示されている。2006年に開催された「YOSHITOMO NARA + graf A to Z」のバナーの下には、当時遊具として親しまれた《サーフィンドッグ》(2001)が。
各所に展示されている作品の中でも目を惹くのがやはり《Milky Lake》(2001)。愛らしくもありながら、どこか寂しさを感じさせる女の子の表情が独特な作品だ。
現在は、高松市美術館で所蔵されている作品で、収蔵後に香川県外で展示されるのは初という貴重な作品。この機会に是非ゆっくりと鑑賞してみてほしい。
2023.02.11(土)
文=CREA編集部
撮影=佐藤 亘