石田さんおすすめ、「異世界転生マンガ」最初の3作

◆『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』山口悟 原作/ひだかなみ 作画

 交通事故で死んだ日本のオタク女子高生が、ゲームの世界の公爵家で育った高慢なお嬢様、カタリナとして転生。生き直すことでカタリナの人生を良きものに。

「魔法チートが少なく、人間関係のなかでコツコツ努力を重ねる姿が現実的」(石田さん)

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』山口悟 原作/ひだかなみ 作画

一迅社 704~710円 既刊7巻

◆『転生したらスライムだった件』伏瀬 原作/川上泰樹 作画

 通り魔に刺されて死んだ中堅会社員が異世界にスライムとして転生。強敵を打ち倒し、相手の能力を取り込み、前世の経験を活かして国や種族をまとめていく。

「底辺から成り上がっていく国盗り物語的な面白さ。異世界キャラも多彩です」(石田さん)

『転生したらスライムだった件』伏瀬 原作/川上泰樹 作画

講談社 748~759円 既刊21巻

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』理不尽な孫の手 原作/フジカワ ユカ 作画

 30代無職の男性が実家を追い出され、トラックにひかれて、翌朝には剣と魔法の素養に抜きん出た赤ん坊に転生。前世の反省を活かして、懸命に生きる物語。

「主人公を取り巻く異世界の構築や剣と魔法という軸、敵役の設定もきっちり」(石田さん)

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』理不尽な孫の手 原作/フジカワ ユカ 作画

KADOKAWA 607~704円 既刊17巻

石田衣良(いしだ・いら)さん
作家

1960年東京都生まれ。1997年「池袋ウエストゲートパーク」で第36回オール讀物推理小説新人賞受賞。2003年『4TEEN』で直木賞受賞。ヒット作を連発しつつ、ライトノベルなど新境地での活動も精力的。

2022.11.22(火)
Text=Tatsuya Matsuura
Photographs=Wataru Sato

CREA 2022年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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