この記事の連載

 CREA夜ふかしマンガ大賞に作品を推薦してくださった35名の皆さん。最愛の一作や読書スタイルとともに、マンガ愛に溢れた回答を6回に分けて紹介します。

» 佐久間宣行さん[テレビプロデューサー]
» 澤部 渡さん[ミュージシャン]
» 志田未来さん[女優]
» SYOさん[物書き]
» 菅原明子さん[編集者]
» 薗部真一さん[編集者・元「このマンガがすごい!」編集長]


佐久間宣行さん[テレビプロデューサー]

Q1:最愛の一作

『機動警察パトレイバー』(ゆうきまさみ/小学館文庫)

 SFと近未来の日常、日本社会の問題点を巧みに取り入れた世界観とストーリーで、ロボットアニメにそこまで興味が持てなかった自分でも虜になった。SF好きになったきっかけでもある。人生を変えてくれた一作。

Q2:マンガを読むスタイルは?

 最近はまずKindleで購入して仕事の合間に読みます。どうしても紙で揃えたくなったら(妻や娘にも読ませたくて)書籍で購入します。

Q3:夜ふかしマンガ大賞に推薦した作品とその理由

『ひとりでしにたい』(カレー沢薫/講談社)

 毎ページ誰か刺されて息ができなくなっているのではないだろうかという切実さとその切れ味。それでいて読む手が止まらない面白さ。すごいと思います。

『ブランクスペース』(熊倉献/ヒーローズ)

 ネタバレせずに1巻を読んでほしいマンガ。SFマンガとしてとても面白いんですが、その中に現代に生きる人の病理や息苦しさを映し出している。それって、一流のSF作品はみんなそうだと思っていて、『ブランクスペース』もそうです。

『ダーウィン事変』(うめざわしゅん/講談社)

 ディテールとキャラクター、力強く容赦ない展開がすごい。

Q4:各部門への推薦作品とその理由

●女の人生部門

『まじめな会社員』(冬野梅子/講談社)

 僕に完全に理解できているかは分かりませんが、SNS社会で情報を浴びながら生きていくことの面倒さと苦しさを、すごい情報量で描くので、少しずつしか読めません。ですが、面白いです。

●お仕事部門

『SAKAMOTO DAYS』(鈴木祐斗/集英社)

 殺し屋社会の世界観、設定、どれもが魅力的。多種多様の職業殺し屋たちが出てくるので、巻を追うごとに面白さが増していく。バトルの場所を生かしたアクション描写もすごくいい。

●家族部門

『転がる姉弟』(森つぶみ/ヒーローズ)

 まず、絵と空気感がとてもよいです。そして、笑えます。そのうえで、しっかり切ない気持ちやほっこりした感動も味わわせてくれる良作。

●長編部門

『大奥』(よしながふみ/白泉社)

 見事な完結をした今だから、最初から読み進めて、その世界観と構成の素晴らしさ、志の高さに震えてほしいです。

●青田買い部門

『ミーシア』(吉野マト/集英社)

 「少年ジャンプ+」に載った読み切りしか読んでいないので、早すぎるかもしれませんが、作品投稿時は17歳だったらしく、信じられないクオリティだと思いました。

佐久間宣行(さくま・のぶゆき)
テレビプロデューサー

話題の番組を数多く手がけ、各方面で活躍。著書に『佐久間宣行のずるい仕事術 僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた』(ダイヤモンド社)。

2022.12.12(月)
Text=Ritsuko Oshima(Giraffe)

CREA 2022年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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