「めっちゃ真面目」「意外と天然」打ち解けた2人の印象は?

――打ち解けたことで気づいた、意外な一面は?

古川 とても真面目なんだなと思いました。

馬場 そうですか? 真面目な部分、出てました(笑)?

古川 普段はあまり自分を飾り立てたりすることなく、常にフラットにいるタイプだと思うんです。でも実はめちゃくちゃ台本を読み込んでいたりとか、周りの空気をすごく見ていたり、繊細な一面が垣間見えました。繊細なところあるでしょ?

馬場 繊細ですね。私はめちゃくちゃ。

古川 こういう風に自分で言っちゃうタイプなんですよ(笑)。でも、裏ではすごくいろんな人の顔色や空気を読んでいる方だなと思いました。

馬場 古川さんは意外と天然。すごくクールなイメージだったけど、なんとなく“ぽやっ”としてるんです。そこが魅力的だと思いました。さっきも突然、コーヒーが入った紙コップを床に落としてましたよね。

古川 なんにもないところで、突然ね(笑)。

――古川さんが演じるのは、ヤクザの若頭の桜夜才臣役。これまでは王子様キャラが多かったので、意外でした。

古川 でもヤクザのような悪い役はずっとやりたいと思っていたんです。今回の桜夜役は、一見悪そうに見えるし暴力的な一面もあるけど、とても強くて紳士的な部分もある。人間として魅力的だと思いました。

――刺青のメイクに7時間かかったとか?

古川 じっとしているのが大変でした(笑)。刺青のシーンは2日間にまとめてくださったので助かりました。

――馬場さんが演じるユリ役は、勝ち気で正義感が強い女子大生ですね。

馬場 すごく素直で芯が強い女の子だと思います。元々私は原作が大好きで、ユリの目の強さや輝きがすごく魅力的だと思っていて。桜夜さんにはっきり好きだと伝える時も、目の輝きを意識して演じました。

古川 台本だけだとわからない箇所がいくつかあったので、僕も原作の表情を参考にしたんです。馬場さんも、めちゃくちゃ読み込んでいたよね。

馬場 ドラマの撮影中も3周くらいしました。いつ読んでも毎回楽しい(笑)。撮影前は、「古川さんがこのセリフを言うのかあ」って、古川さんの声で脳内再生していたくらい。きっと低めのトーンで来るだろうなと思っていたので、私の想像は正解でした。

古川 恥ずかしいな。

馬場 とにかくすべてのセリフが名言じゃないですか。初日の撮影がアレでしたもんね。

古川 「ユリ。次は子宮が痛いくらい疼くキスしてあげる」っていうセリフね。

馬場 いや、最高でした(笑)。

2022.10.27(木)
文=松山 梢
メイク=唐澤知子、阿部美咲、伊東真美
衣装=石橋万里、狩俣成美
撮影=三宅史郎