「ネバネバ食材でバワーチャージ」の落とし穴

 納豆、とろろ、めかぶ、オクラなどがのったネバネバ丼。ヘルシーで、なおかつ栄養満点のイメージですよね。確かにそれぞれの具材の栄養面を考えたら、悪くありません。

 ただし、ネバネバ食材は意外と胃腸の負担になります。

 なぜなら、ネバネバしたものを食べる時、ほとんどの方はよく噛んでいないから。

 あまり噛まなくてもズルズルとのどを通るので、ついつい噛むことを忘れてかきこんでしまうのです。

 しっかり噛もうとしても、ねば~っと糸を引く部分を噛んでつぶしきるのは難しいです。そうなると、小さくつぶすところから、すべて胃で行うことに。本来は歯がすべき仕事を胃がすることになるので、胃はオーバーワークになってしまいます。

 疲れている時、胃腸の調子が悪い時に、ネバネバ丼は向きません。元気な時に、できるだけよく噛んで食べましょう。

櫻井大典

漢方コンサルタント。国際中医専門員。日本中医薬研究会会員。中国の首都医科大学附属北京中医医院、雲南省中医医院での研修を修了し、国際中医専門員A級資格を取得。これまでに延べ4万件以上の健康相談に応えてきた。簡単で実践しやすい養生法が人気を集め、Twitterフォロワー数は16万人を超える。著書・監修書も多数。最新刊『病気にならない食う寝る養生』(学研プラス)が発売中。公式Twitter @PandaKanpo

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2022.08.29(月)
文=櫻井大典