旅の拠点になるアイヌの手仕事に触れられるカフェ
■ラナピリカ
かつてアイヌ民族の集落があった白老町。メインストリートとも言える大町商店街にある「ラナピリカ」は、白老で物づくりをしている作家に出合える店。アイヌ文様が描かれたコーヒーカップやアクセサリーなど10人ほどのアーティストのアイテムを取り扱っている。
店に入ると、個性豊かな器や雑貨が所狭しに並び、その中から感性に響くものを選ぶ楽しさがある。
思わず手にとったのが「喜楽窯」のプレート。作家の香西毅さんは趣味の盆栽鉢を作ったのがきっかけで作陶の道に入った。白老町は木彫りのが盛んだったこともあり、材料で使われていたシナの灰を使った灰釉を施したり、焼き締めにホタテの貝殻を用いたりいて、唯一無二の作品を作りあげている。
また、ハンドメイド作家のさいとうひかるさんが手がけるブランド「NUITO」は繊細の刺繍の美しさが目を引く。モダンさを感じるデザインの小物はデイリーに使いたくなる。
北海道の木彫り職人として名高い川村明さんのアクセサリーもまた緻密な職人技ならではの美しさがある。ペンダントヘッドやピアスなど小さなパーツに細やかな文様を一つ一つ見ていくと、その技術の高さに驚かされる。
2022.08.18(木)
文=CREA編集部
撮影=伊藤徹也