伊藤健太郎の“ギラギラ”の核心にあるもの
――いろいろなお話を聞かせていただき、ありがとうございました。今日は本当にずっと真面目なお話で。
そうかもしれない(笑)。
――取材している側としては、伊藤さんの俳優としてのギラギラ感、「やってやる、やってみせる」感がすごくいいのではと思っていたのですが、そうした気持ちは継続して今もありますか?
めちゃめちゃあります! 例えば、言い方が難しいんですけど、僕が1年間お休みしていたときに、若手俳優がたくさん出てきたじゃないですか?「ああ、すごくいい若手俳優がたくさん出てきてる……やばい……やばい……!」という気持ちがずっとありました。だから…全員追い越してやろうと思ってます(笑)!
――全員、根こそぎいったるで、見てろよ、と(笑)。
いやいや、冗談ですよ(笑)! でも、それくらいの気持ちでいます。役者を続けていくと決めた以上は、そのぐらいでいないと、という思いもあるんです。
先日「春の藤原まつり」に参加させてもらったときも、24万人くらいの方が来ていて、温かく「お帰り!」と迎え入れてくださったんです。その人たちを見たときに、「ああ、これだけの人たちが自分に対して“お帰り、頑張れ!”と応援してくれている」と実感が湧きました。だったら、ギラついてでも、何をしてでも行くしかないって。より強く思っていますし、ギラついています。(【前篇】伊藤健太郎さんの復帰作『冬薔薇』の撮影エピソード)
伊藤健太郎(いとう・けんたろう)
1997年6月30日生まれ、東京都出身。モデル活動を経て、2014年にドラマ「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」で俳優デビュー。ドラマ「今日から俺は!!」、「スカーレット」、映画『デメキン』、『コーヒーが冷めないうちに』、『惡の華』など話題作に多数出演。
『冬薔薇(ふゆそうび)』
2022年6月3日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
脚本・監督:阪本順治
出演:伊藤健太郎 小林薫 余 貴美子
眞木蔵人 永山絢斗 毎熊克哉 坂東龍汰 河合優実 佐久本宝 和田光沙 笠松伴助
伊武雅刀 石橋蓮司
https://www.fuyusoubi.jp/
2022.05.28(土)
文=赤山恭子
撮影=山元茂樹