田辺さんも「やばいよ、やばいよ」と大興奮

――そこまで大好きな人に、著書の表紙イラストを描いてもらえるなんて幸せですね。

 本当に嬉しくて、今もまだ夢のようです。田辺さんとは以前から「もしもつづ井さんに私たちを描いてもらうとしたら、どんな顔になるんだろうね?」っていう話もしてたんです。

 本を出させてもらえることが決まってからも、いろんな人に「もし表紙がイラストになるんだったら、つづ井さんに描いてもらえたら嬉しいな」ってずっと言っていて。

 で、担当の編集さんから「表紙のイラストを描いていただきたい方はいますか?」と希望を聞いてもらえた時、ダメ元でつづ井さんのお名前を出してみたら、お引き受けいただくことができました。本当にありがたくて……どれだけ頭を下げても足りないくらい、感謝しています。

――完成した表紙を見て、どんなことを感じましたか?

 嬉しすぎて……もう……もう大変です! 田辺さんも、出川(哲朗)さんみたいに「やばいよ、やばいよ」って大興奮でした。

 表紙のイラストでは、私の前にあるパソコンに描かれている猫の絵は、猫塾時代のことを意識して描いてくれたのかなと思いましたし、スイーツが好きな田辺さんはちゃんとケーキを持っている。はるちゃんとあんりちゃんも、本人そのままなんじゃないかって思うくらい素敵に描いていただきました。

 あと、裏表紙には私の手で3人を切り取っているイラストが描かれているんですけど、私が前から見ていると思っていた3人が、(表表紙では)実は私の後ろから見守ってくれてたっていう構図になっているのが……あぁ、すみません……嬉しくて涙が出てきてしまいました(と、笑いながら目からこぼれそうな涙をぬぐう)。

――つづ井さんの優しさを感じられたんですね。

 つづ井さんのマンガでもそうなんですけど、単行本を出される時に書かれたnoteの文章から、めちゃくちゃ優しい方なんだなと感じていたんです。そう感じた気持ちとかも思い出して、感動しました。……すみません、泣いちゃって。

――いえいえ、大好きなんだということがさらに伝わりました。帯の「ぼる塾のことがもっと大好きになりました!!」っていう言葉も嬉しいですよね。

 本当に……! 私が生きていることを、つづ井さんが知っているということがもう……! 嬉しすぎます。

――まさに推しに対する発言ですね(笑)。

 あまりにも好きだ好きだと言いすぎてしまうと、つづ井さんがお仕事しづらくなってしまうだろうから、なるべく気持ちを抑えなきゃと思ってはいるんですけれど。イラストをお願いするためにお会いした時も、大好きな気持ちを抑えてお話しさせてもらいました。

 田辺さんもその打ち合わせの場に来たかったんでしょうけど、「顔出しされていない方だから、ミーハーな気持ちで行っちゃいけない」って言って、来なかったんです。けど、好きな気持ちを抑えきれなかったみたいで、(打ち合わせ場所である)吉本本社の近くをうろつくっていう謎の行動をとっていました(笑)。

 今度、本の出版記念のオンラインイベントで、つづ井さんとご一緒できることになって。田辺さんはスーパーマリオみたいに飛び跳ねて喜んでいました。

2022.02.11(金)
文=高本亜紀
撮影=鈴木七絵