夕陽で真っ赤に染まった湿原は、日本にいることを忘れる絶景!
霧多布湿原について学んだら、いざ、湿原へ! 湿原には木道があるので徒歩で散策することもできるが、もっと自然の中に入って行くことができるカヌーツアーに参加した。
![霧多布湿原とカヌーについて説明してくださるのは、「LandEdge」のあしやんこと、芦田政雄さん。ガイドの皆さんは、それぞれ覚えやすいニックネームをもっている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/0/1280wm/img_40e641a07159eb448a079c5d30244aed124052.jpg)
まずは、濡れないように服の上からレンタルのカッパの上下を着て、靴を預けて長靴(サイズは予約の時に連絡済)に履き替えた。そして、地図を見ながら「LandEdge」の、あしやんさん(芦田政雄さん)の湿原の概要説明を聞く。最後にパドルを漕ぐ練習をしたら、いよいよカヌーに乗り込む。
![それぞれのカヌーにガイドさんが乗ってくれるが、1人で漕ぐこともできる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/d/1280wm/img_4dae53f9902789f2944697e265fec3f9141906.jpg)
それぞれのカヌーの後部席にはガイドさんが同乗してくれるので、カヌーが初めてでも安心だ。自分で漕いで1人で乗ることもできるが、できればガイドさんと同乗したい。水辺で出会った動植物のことを教えてくれたり、湿原の様々なことを聞くことができるからだ。
![まずは水路のような狭い水面を進んでいく。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/8/1280wm/img_9861ee945a41b4daed81240d18cf5124110242.jpg)
![特別天然記念物のタンチョウを眺めていたら、ひらりと飛び立った。その優美な姿に感動!](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/a/1280wm/img_1afd4c02156dcf0f7768c35e85ee3a3751165.jpg)
![エゾシカたちは興味深そうにこちらを見ている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/0/1280wm/img_d06f5e907218c20cd4ceba44bdfafe2f79526.jpg)
「水面から20センチのところで葦の色が変わっているのがわかりますか? 満潮時にはそこまで水の中なんです」と、私のガイドをしてくださったサニーさん(伊藤庸子さん)が教えてくれた。霧多布湿原は海と繋がっているため、潮の干満があるという。タンチョウもエゾシカも、サニーさんが見つけて教えてくれた。なんて楽しい!
![太陽が傾いてきた。鏡のような水面も赤く染まっていく。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/6/1280wm/img_16b38bb63ea8393fd89ac8eb472ccb0c56382.jpg)
水面が開けた場所に出ると、太陽が地平線に近づいていた。ドラマチックに赤く染まっていく空の色。鏡のように静かな水面も同じ色で、カヌーも自分もすべて夕陽色に染まっていく。エンジンの音もなく、人工音がまったくしない静けさで、身も心も浄化されていくような気がした。
![沈みゆく夕陽を眺めながらのティータイム。パドルをテーブルにして、カップに注がれたのはほのかに甘いハーブティー。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/2/1280wm/img_8244df2056d1d7edc85ffff50fe2922485226.jpg)
ここでカヌーを停めてひと休み。あしやんさんが水筒を取り出した。パドルをテーブルにしてカップに注いだ温かい飲み物が配られた。ほんのり甘くてやさしい味。なんと、カエデの樹液で煮出したハーブティーなのだとか。車に戻るまで約2時間。自然の恵みをいただきながら、絶景を楽しむ、なんともぜいたくなツアー!
取材は冬だったので湿原を覆う葦が枯れ草色をしていたが、春には鮮やかな緑になり、夏には花で覆われるという。季節毎に訪れたくなる湿原だ。
![日本にいることを忘れてしまうほどの絶景!](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/7/1280wm/img_f7b5e231998a5ad5c49f1bb00196db5883223.jpg)
LandEdge
所在地 北海道厚岸郡浜中町後静377
電話番号 090-8631-5215
https://www.land-edge.com/
霧多布湿原カヌー 7,500円/大人1人(1人参加の場合は10,000円)
2022.01.06(木)
文・撮影=たかせ藍沙