“同世代で戦った”感覚が心地よかった『東京リベンジャーズ』
そんな北村さんには、映画界の名匠からもラブコールが絶えない。『アンダードッグ』の武正晴監督、『十二人の死にたい子どもたち』の堤幸彦監督、『とんび』の瀬々敬久監督など、名だたる監督たちが北村さんと組んできた。
今夏公開された『東京リベンジャーズ』の英勉監督も、そのひとり。同作にて北村さんは主人公のタケミチを泥臭く、等身大で演じ、未知の顔を見せた。彼の熱演に引っ張られるように、山田裕貴さん、磯村勇斗さん、吉沢亮さんら共演勢の輝きもほとばしり、観客にも熱が波及。興行収入44.3億円、観客動員332万人を突破し2021年度に公開された実写邦画にて見事トップに。
「『東京リベンジャーズ』は、ターニングポイントになった作品です。キャストのつながりが強かったから、同じ世代で“勝ったぜ、戦ったぜ!”という感じがして、本当に気持ちよかった。僕的には、『クローズ』世代、『帝一の國』世代、『リベンジャーズ』世代、みたいに思っていたから、“(前の世代から)バトンを受け取ろうぜ”という気持ちがあったんです」
反響は、『クローズZERO』主演の小栗旬さんからもあったと言い、「『東京リベンジャーズ』は小栗さんも興奮していました(笑)。“俺にドラケンやらせろ!”とまで言ってくれたんですけど“もうハマり役がいるんで”と断りました(笑)」と、『クローズ』世代との嬉しい交流も伝えてくれた。
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北村匠海(きたむら・たくみ)
1997年11月3日生まれ、東京都出身。2006年に芸能界に入り、’08年よりドラマと映画に初出演して以降、様々な作品に出演。待機作に映画『とんび』(2022年)のほか、キャリア初となる舞台「マーキュリー・ファー Mercury Fur」(2022年)がある。
映画『明け方の若者たち』
学生最後の退屈な飲み会で出会った彼女(黒島)に、一瞬で恋をした僕(北村)。世界が彼女で満たされる一方で、社会人になった僕は息の詰まる会社で、夢見た未来とは異なる現実に「こんなハズじゃなかった」と打ちのめされていく。2021年12月31日(金)より全国公開。
2021.12.08(水)
Text=Kyoko Akayama
Photographs=Tomoki Kuwajima
Styling=Shinya Tokita
Hair & make-up=Asako Satori