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自身は特に意識していないというものの、その形に捉われないニュートラルなあり方が、今の時代にフィットしている七海ひろきさん。
俳優、声優、アーティストと幅広く活躍する七海さんの、変わらないもの、変わっていくものとは?
これまでとこれからをうまく融合して、新しいものを作っていきたい
――昨年より生活や価値観が大きく変化しましたが、常にニュートラルでいてしなやかな七海さんのスタイルが、今の「風の時代」にもフィットしている気がします。
実は私、風の時代について全然知らなくて(笑)。なので昨日、調べてみたんです。
そしたら、『自分らしく生きる』『持たない自由を楽しむ』『ひとつに縛られずいろんなことに目を向ける』『横のつながりを大事にする』って書いてあって。
ああ、まさに自分が思っていることとすごく一致しているなぁ、と思いました。
――この時代をどう生きる?
まず私がこうやって色々と活動できているのは本当にみなさんのおかげであって、一人ではできないことだということ。
『持たない自由を楽しむ』時代ではありますが、今までのものを完全に捨て去るのではなく、これまでとこれからを融合させて、大事なところは残したうえで新しいものを作っていきたいですね。
『自分らしく生きる』にしても、そうじゃない部分もわかったうえで自分らしさを考えていきたいです。
「頑張りすぎないことを頑張りたい」
あと私、何だかすごく根が真面目なようで、頑張っちゃうんですよ、何事も(笑)。良いことだよ、と皆さん言ってくれるのですが、力が入りすぎて空回りしてしまう場合もあったり。
だから、これからの時代を生きるうえでの、自分なりの目標というか、コンセプトとして、『頑張りすぎないことを頑張る』ことを掲げていきたいです。
――たしかに、とても真面目で、きちんとしていらっしゃる印象を受けました。
自分としてはそんなつもりはないし、適当なところはめちゃくちゃ適当なんですけどね……。多分、『ちゃんとやろう』としてしまうんですよ。
でも実はそうじゃないものから面白いものが生まれる場合もあるじゃないですか。型にはめられたものじゃなくて、少しはみ出たり、誰もしたことがないものって、『ちゃんとしよう』とするだけでは出てこない。
何も考えず、思うがままに向かったほうが見えてくるものがあるのかも。そういうスタイルも今の時代には必要かなと思っています。
2021.06.17(木)
Text=Kyoko Murahana
Photographs=Takeshi Takagi(SIGNO)
Hair & make-up=Ikuko Shindo(TRON)
Styling=Yumeno Ogawa