試着時はマスクと干渉しないかもチェックを

漆畑 サングラスの主張を抑えるという点では、ウェリントンやボストンなど、定番的な形のほうが悪目立ちしにくいでしょう。ベーシックなデザインであれば幅広いコーディネートに合わせやすいので、マスクの有り・無しに関わらず使い勝手は良好です。

――試着の際は、マスクを着けた状態と、外した状態の両方をチェックしたほうが良さそうですね。

漆畑 そうですね。デザインによっては、フレームのフチや鼻パッドにマスクが干渉してしまうことがあります。ある程度は調整で回避できますが、骨格のバランスによっては難しいこともあるので、ぜひマスクを着けた状態での掛け心地もチェックするようにしてください。

――見た目だけでなく、掛け心地の面でもマスクとの相性は重要ですね。それを考慮すると、あまりサイズは大きくないほうが良いでしょうか。

漆畑 見た目に限っていえば、小さめのほうがマスクとのバランスは取りやすいですね。ただし、目元をしっかり紫外線からカバーしたいのであれば、サイズは大きいほうが良いでしょう。このあたりは、紫外線に対しての意識によっても選び方が変わってくるかもしれません。

――なるほど。ちなみに、これは眼鏡にも言えることなのですが、マスク着用時に大きめのものを掛けるとレンズが曇ってしまいます……。

漆畑 曇り対策には、眼鏡用の曇り止めを活用してみてください。スプレーやジェルなど様々なタイプがありますが、使い勝手で選ぶならクロスタイプがおすすめ。見た目や使用感は一般的な眼鏡拭きさながらなのですが、レンズを拭くだけで曇りを防止できます。持ち歩きしやすいので、必要なときにさっと使えるのも便利です。

レンズカラーも濃度薄めがベター

――フレームはクリアカラーがおすすめとのことでしたが、レンズカラーについてはいかがですか。

漆畑 レンズのカラー濃度でも、目元の印象は大きく変わります。やはりマスク着用時は、カラー濃度も少し明るめのほうが、ナチュラルな雰囲気が演出できますね。ポイントは、目元の表情が見えるかどうかです。

――目元が見えたほうが、威圧感が抑えられるということですね。

漆畑 はい。レンズカラーが薄くても、UVカット効果のあるレンズであれば紫外線効果は得られるので、その点は心配ありません。ただし、眩しさを防止したいということであれば、ある程度のカラー濃度は必要です。目元が透け、眩しさ防止にもなるものというと、色にもよりますが濃度50パーセントぐらいが良いのかなと。

――見た目と機能のバランスを考えた最適解ですね。

漆畑 薄めのカラー濃度であれば室内でも夜間でも掛けっぱなしでいられるので、そうした点でも使いやすいと思います。

――1日中掛けられるとなれば、メイクをサボりたい休みの日などにも良さそうです。

漆畑 また、カラー濃度を上げ過ぎずに眩しさを抑える方法としては、偏光レンズが有効です。偏光レンズとは、眩しさの原因となる自然光の乱反射をカットする機能があるものです。目に優しい光だけを透過させるので、偏光効果があれば濃度が薄くても眩しさが抑えられます。偏光レンズがはじめから搭載されているサングラスもありますし、お店にあるサングラスのレンズを偏光レンズに替えて購入することもできますよ。

――手持ちのサングラスのレンズを偏光レンズに替えるというのもアリですね。

漆畑 そうですね。最近は、紫外線量によりレンズのカラー濃度が変化し、眼鏡とサングラスの2WAYで使える調光レンズなども人気があります。

 好みやライフスタイルなどによっても、サングラスに求める機能やデザインは人それぞれかと思います。マスクの欠かせない現在ですが、眼鏡店に行けばマスク着用時でも使いやすい様々な選択肢を提案してもらえるはずです。ぜひ、ご自身が使いやすい1本を見つけて、夏を楽しんでください!

G.B. Gafas SHIBUYA

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