台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2021年5月】悟明老師が占う「世界の動き」

 今月の鍵となる4つの星は、天梁星=北朝鮮、紫微星=南米、ここに入る左輔星、武曲星=中国です。

 武曲星以外は吉星を伴っていることから、大局では比較的穏やかなひと月にも見えますが、上記の国以外には、吉星の好影響を打ち消してしまう星回りも少なくなく、それぞれに課題がある月となりそうです。

 また、今年一年は金属にまつわる物事の動きが目立つとき。鉄鋼業などの株価に期待が寄せられる反面、飛行機、船舶、鉄道、自動車などの大事故への懸念も続きます。

 そうした事故に加え、今しばらくは“爆破”や“爆発”にも注意が必要な星回りです。

 さらに、経済面の復活は見込みづらく、人々は減収に悩まされることになりそうです。

 では、4つの星を見ていきましょう。まず、天梁星=北朝鮮には、吉星の化禄が入ります。独立独歩を象徴する天梁星は、その姿勢を堅持し、我が道を邁進するでしょう。

 その影響は、アメリカ、フィリピンなどの東南アジア、ヨーロッパにも及びます。

 次に、紫微星=南米。吉星の化権が入ってくるほか、力強いサポートを意味する左輔星が吉星の化科を伴って入ってきます。

 この星回りだけを見ると、若年層の感染拡大が広がっているブラジルの状況などは好転するように思えますが、実は、今月の紫微星には、陰煞と天煞という2つの凶星も入ります。

 そのため、吉星がもたらす恩恵は半減。アップダウンを繰り返しながら、これ以上の悪化をどうにか食い止める……といった結果になりそうです。

 そして武曲星=中国。破壊を意味する凶星・化忌を伴うだけでなく、無にするという意味を持つ凶星・空亡という星も入ってきます。

 武曲星が財の象徴であることから、これは経済面での復興が阻まれるものと予測できます。そして、その影響は、日本と韓国、台湾にも及ぶでしょう。

 ほかに気になるのは、中東〜ヨーロッパの星回りです。血を見る出来事を象徴する凶星の白虎が入っていて、病院で苦しむ人の姿が見えてきます。コロナの収束もまだ先のことになりそうです。

 次にロシア。この国を示す2つの星・巨門星には吉星の禄存が、廉貞星には吉星の天相と凶星の羊刃が入ります。コロナ禍と経済はまずまずの状況ながら、言葉によるいざこざが増える気配。国と国の衝突もあり得るでしょう。

 アメリカ=太陰星には、女性性の星・文曲星が入ります。太陰星も同じく女性性の星であることから、女性の副大統領・ハリス氏が表に出てくる機会が目に見えて増えるように思われます。その裏には、大統領の体調不良の可能性も。ハリス氏の動向に注目です。

2021.04.30(金)
文=堀 由美子