ハーブスープをご飯に注いでサラサラッと
マレーシアやシンガポールで食べられているヘルシーごはん、“ベジ茶漬け”こと「ルイ茶 Lei Cha」。
青菜、インゲン、豆腐などをご飯にのせ、バジルやミントで作るハーブスープをたっぷりとかけ、お茶漬けのようにサラサラといただきます。
在マレーシア時代にしょっちゅう食べていたお気に入りで、日本でも食べたくて、料理教室で習って作ったりもしたのですが、これが手間がかかりすぎてなかなか……。
このご時世、ほぼ幻の料理と化していたルイ茶が、東京・九段下にある、2020年4月にオープンしたマレーシア料理店「マサマサ」に登場! と聞きつけ、さっそく行ってきました!
運ばれてきたルイ茶(店のメニュー名はレイチャ)は、ひゃ~美しい! 小松菜、厚揚げ、キャベツ、ピーナッツ、インゲン、干し大根の6種の具が、ご飯をカラフルにとり囲み、ティーポットには若草色のハーブスープが入っています。
ではさっそく、スープ、ご飯、具をぜんぶ混ぜていただきます。鼻にぬけるハーブの贅沢な香りに、口いっぱいに広がる野菜のやさしい甘み。
かめば、干し大根の塩気、ピーナッツのカリカリ感といったさまざまな味覚が弾けます。まさに、この味! 幻のごはんが現実になりました!
特にスープが絶品で、店主のジェイソンさんに伺うと「スイートバジル、ペパーミント、コリアンダーの3種のハーブが入っています。それにピーナッツ、隠し味でアンチョビも」。
一般的にスープのベースは緑茶ですが、マサマサでは抹茶を使用。「苦みが少なく、うま味が濃いので、おいしく仕上がります」とのこと。
「準備に2~3時間はかかりますね。でも、だんだん慣れてきたかな」と笑顔のジェイソンさん。
この凝ったスープが、多種の野菜とご飯を一体化させ、見事なハーモニーをうみだし、心にも体にもおいしい料理になっています。
2021.03.17(水)
文=古川 音(マレーシアごはんの会)
写真提供=MASAK MASAK