台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2021年3月】悟明老師が占う「世界の動き」

 2021年を主宰する星は「辛丑」。すでに年間占いでお伝えしたように、苦しい時期は終わりを告げ、希望の光が差しはじめる1年となるでしょう。

 そして、これから始まる西暦の3月は、旧暦の新年から20日ほど過ぎた時期で、まさに新しい年の幕が開いたばかり。すべてがゼロに戻ってリセットされる転換期へと本格的に突入していくタイミングです。

 それは光明が見えてくる時期でもあるわけですが、2020年の星回りが60年に一度の波乱の年だった影響は、今しばらく残ります。

 世界的に見れば、新型コロナで亡くなる人が急激に減ることはないでしょう。また、豚インフルエンザ、その他の動物の病気、経済的ダメージによる人口の減少といった問題が表面化してくる可能性もあります。

 悩ましい問題は尽きませんが、徐々に徐々に事態が収まり、リセットへと向かう1年です。終息を信じて、前向きな気持ちで頑張りましょう。

 明るい兆しのひとつは、2021年を司る星のひとつである巨門星に化緑が入ること。化禄は食べ物や口に関する物事を象徴することから、薬=ワクチンの製造と普及が進み、世界の大問題であるコロナ禍の終息が期待できると読むことができます。そして、その兆しは3〜4月から見えてきます。

 アジア以外で、今月の鍵となるのは、太陰星=アメリカです。

 女性星を表す太陰星には、吉星である化科が入ります。女性の知性が前面に出る運気とあって、ハリス副大統領が頼もしくリーダーシップを発揮していくように思われます。

 しかし、3月のアメリカには、血を見る状況を示唆する羊刃、消失を意味する旬空という2つの凶星が入ってくることから、落ち着いて見えても、その内側では政治家の小競り合いが起きていたり、国民を巻き込んでの内乱が起きている……という事態が予測されます。

 他にも、天機星=イギリスからイスラエルにかけての地域には、陰険さを象徴する陰煞、問題を長引かせる陀羅という2つの凶星があり、これらの国々では、コロナ禍の対応に頭を悩ませるひと月となるように見えます。

 また、インドとアフリカを示す破軍星にも、血を見る事態を意味する白虎があり、内戦などの揉め事が起きるのではないかと心配されます。

 こうしてみると、世界全体としては大きな変化はなさそうですが、コロナ対策をめぐる混乱は続き、各国それぞれが自国内の諸問題に悩まされることは間違いないでしょう。

2021.02.27(土)
文=堀 由美子