その人を思う時間があるから贈りものに失敗はない

――若い頃もプレゼントしてましたか?

酒井 幼馴染みがいて、そいつとはずっと贈りあってましたね。小さい頃はお菓子とかあげたり、大人になってもずっとしてました。

平子 20代の頃、当時付き合っていた彼女にがんばってプラダの財布を買ったんですよ。箱で持っていくとバレちゃうんで、『週刊少年ジャンプ』の中身をくり抜いて「ごめん、今日プレゼント用意できなくてジャンプしか持ってきてない」「いいよいいよ」って。で、中開いてもらうっていう。そのときに学んだのはジャンプをくり抜くと芯を失ってぐにゃんぐにゃんになるってこと。脇に不自然に抱えて移動してましたね(笑)。

――失敗したというプレゼントはありますか?

平子 失敗かー。失敗はないですね。選んでいる間にその人をずっと思ってるんで、その時点で失敗はないですね。たとえばブックカバーが使われなくても、この色がいいかな、これじゃないかなって考えたその時間に価値を見出してくれると思うんで。いいじゃないですか。開かれてないレザーのブックカバー(笑)。

酒井 もらうほうはウソでも喜びますからね(笑)。

平子 そのときの表情のために買ってるようなところがありますから。包みを開けるとき、箱を開ける瞬間のワクワクドキドキしてくれる顔って、老若男女みんな一律で、その顔が好きで贈ってます。だから等価交換なんですよ。

酒井 平子さんの誕生日が12月なんで、忘年会みたいに平子さん家に若手と毎年集まるんですけど、みんなでキャーキャー言いながら俺があげたキャビアとか食べてるのみると、ホントあげてよかったなって思いますね。

平子 若手が「これがキャビアっすか!」ってね(笑)。

平子さんの贈りもの哲学

1:自分では買わないけれどもらったら嬉しいものを。
2:日常づかいできて、かつ色気のあるものを。
3:相手に喜んでほしいから、ほんの少しだけ無理をする。

アルコ&ピース

平子祐希と酒井健太からなるコンビ。2006年結成。YouTubeチャンネル「アルピーチャンネル」を毎週火・金に更新中。愛妻家として知られる平子さんが、夫婦の愛を問いかけるエッセイ『今日も嫁を口説こうか』(扶桑社)が発売中。

2020.12.24(木)
Text=Terebi no sukima
Photographs=Wataru Sato

CREA 2021年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

贈りものバイブル

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思いもかけない日々となった2020年。いつもと違う毎日のなかで新しい習慣ともなんとか付き合ったり、戸惑うこともあったと思います。思い通りに会えない日々が続いても、贈りものという形で気持ちを届けたい――。誰もが頑張った一年と、新しい明日に贈る、感謝とご褒美、ときどきエール。いろいろな想いをギフトにして届けます。