田子のソウルフード 「さんまのみりん干し」
![こちらは名物のサバのみりん干し。さんまとサバのみりん干しは、田子の食卓に欠かせない存在です。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/1/-/img_81eed08c0e1585fed804c3f2a4696a7f150097.jpg)
カツオ船は消え、カツオ加工工場も3軒あるのみに。そのうちのひとつ、入久水産を訪ねてみました。
少し薄暗い工場内で数人の男性たちが魚の切り身を水で流し、調味料に付け、ケースに並べるなど、手際よく伝統の味を作り続けていました。
![大田子の集落入口近くにある入久水産。3,000円くらい買ったら、大量におまけをくれました。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/7/-/img_f738eaac9afe27d2a820d1966f84a95998073.jpg)
入久水産の加工場ではその場で購入することもできます。
おすすめは、さんまのみりん干し(3枚450円)と、近海あじの干物(4枚500円)。
さんまのみりん干しは、タレの調合が独特だそうで、前述のシーランドの山本さんも「これでなきゃ!」という、田子のソウルフード。“西伊豆自慢品”にも選ばれています。
そんな昔ながらの味が守られている田子ですが、新しい味も生まれています。
![田子の海で約半年間熟成されるワイン。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/b/-/img_6bfadc6c05b0c628da57e2b7613b5d74199194.jpg)
水深15メートルの田子の海に約半年間、眠らせた「西伊豆海底熟成ワインVOYAGE」。
海の中で伝わる微振動により、通常よりも熟成が進み、長期熟成したかのような味わいに変わるそう。
ボトル表面には貝や石灰藻が付着し、まるで沈没船から引き揚げたよう。
![夕暮れ近くなると、民宿から海辺へと観光客が三々五々集まってきます。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/c/-/img_cc75e1dc009d9b22085819775b48d050120037.jpg)
田子の海が育んだ、新たな名産品になるといいですね。
田子
●アクセス 東名高速の沼津インターから車で約1時間30分
●おすすめステイ先 世界ジオパーク伊豆 繭二梁
https://mayufutahari.jp/
取材協力/西伊豆町観光協会
https://www.nishiizu-kankou.com/
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Column
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一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!
2020.08.29(土)
文・撮影=古関千恵子