田子のソウルフード 「さんまのみりん干し」

 カツオ船は消え、カツオ加工工場も3軒あるのみに。そのうちのひとつ、入久水産を訪ねてみました。

 少し薄暗い工場内で数人の男性たちが魚の切り身を水で流し、調味料に付け、ケースに並べるなど、手際よく伝統の味を作り続けていました。

 入久水産の加工場ではその場で購入することもできます。

 おすすめは、さんまのみりん干し(3枚450円)と、近海あじの干物(4枚500円)。

 さんまのみりん干しは、タレの調合が独特だそうで、前述のシーランドの山本さんも「これでなきゃ!」という、田子のソウルフード。“西伊豆自慢品”にも選ばれています。

 そんな昔ながらの味が守られている田子ですが、新しい味も生まれています。

 水深15メートルの田子の海に約半年間、眠らせた「西伊豆海底熟成ワインVOYAGE」。

 海の中で伝わる微振動により、通常よりも熟成が進み、長期熟成したかのような味わいに変わるそう。

 ボトル表面には貝や石灰藻が付着し、まるで沈没船から引き揚げたよう。

 田子の海が育んだ、新たな名産品になるといいですね。

田子

●アクセス 東名高速の沼津インターから車で約1時間30分
●おすすめステイ先 世界ジオパーク伊豆 繭二梁
https://mayufutahari.jp/

取材協力/西伊豆町観光協会
https://www.nishiizu-kankou.com/

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2020.08.29(土)
文・撮影=古関千恵子