香港で最も美しいレストランで極上の広東料理を

 ホテルのシグネチャーダイニングは、広東料理の「文華」。鳥籠を模した照明が照らす店内には、唐木のチェアや上品な紅色のクロスがしつらえられ、オリエンタルなムードたっぷり。窓の外に一望するのは、ヴィクトリア・ハーバーと香港島の高層ビル群。香港で最も美しいレストランと称されるここでは、ぜひ窓際の席を予約しておきたい。

オリエンタルな雰囲気に満ちた店内。25階から眺める景色も格別だ

 文華で楽しめるのは、季節の野菜や新鮮な魚介類を使った伝統的な広東料理。ヘッド・シェフのマンシン・リー氏は、政府首脳や各国高官に料理を提供してきた経験の持ち主で、蟹と卵白のソースを添えた蒸しハタ、舌平目のブラックビーンソース炒めなど、数々の料理で賞を受賞している。

左:シェフのマンシン・リー氏は中華厨芸学院マスターシェフコースを最年少で卒業したのだそう
右:派手ではないけれど、上品なオリエンタルテイストの料理に、うっとり

 シェフも一流の5つ星ホテルのダイニングというと、肩肘を張ってしまいがち。でも、このダイニングがしみじみいいなあと思うのは、見た目に奇をてらわず、口にしたときに「あ、おいしい」と思わせてくれるところ。そして、スマートだけれどどこか温かみがあって、過不足のないサービスが受けられること。このダイニングこそ、もっともマンダリン オリエンタル 香港らしい場所かもしれない。

見た目は素朴なのに、どれも味わい深くて印象に残る味。メニューやコース内容・価格は時期により変わる。写真はコースの一例(800香港ドル+10%のサービスチャージ)
photographs:Pian Pang(左、右ともに)

 文華では、ランチタイムに飲茶も楽しめる。明るい陽射しが優しく差し込むオリエンタルな店内で、極上の点心と香り高いプーアル茶をいただくのは、なんとも優雅な時間だ。

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2012.12.24(月)