NHKが商品名に厳しかった頃

花の中三トリオ。左から、山口百恵、森昌子、桜田淳子。高校を卒業する77年3月に行われた卒業式会見にて。(C)共同通信

 百恵ちゃんの楽曲では、「横須賀ストーリー」と同じく阿木・宇崎作品である78年の「プレイバックPart2」も印象深い。

 当時、NHKでは商品名を出しちゃいけなかったので、NHKの番組でこの曲を歌う時は、「真紅(まっか)なポルシェ」という歌詞を「真紅な車」と変えて歌っていたエピソードも有名です。でも、「真紅な車」じゃ言霊がだいぶ弱いですよね。

 今では、NHKもその辺に関して態度がずいぶん柔軟になってきたらしく、やたらと具体的な車種の名前が出てくる僕らCKBの曲も、問題なく歌うことができます(笑)。

 最近はもうさすがにそんなことないと思うんですけど、昔、NHKに出演する歌手やバンドは、事前にオーディションを受けて、合格しなくちゃいけなかった。そのぐらいいろいろ厳しかったんです。

 僕は、ダックテールズというバンドのヴォーカルとしてデビューした84年にそのオーディションを受けたんですが、無事合格しました。

 審査するのは、スジャータのCMでも有名だった藤山一郎先生。僕らの曲を聴きながら手拍子取ってくれたものだから、安心して歌うことができましたね。

 ところが、その後に歌った某女性アイドルは不合格の憂き目に遭っちゃったんですよ。カーリーヘアでハスキーな声だから、不良っぽく見えたんですかね。どうもロックっぽいものには点が辛いらしい。

 その意味では、ダックテールズのデビュー曲「真夜中のサリー」は、筒美京平さんが作曲した昭和歌謡的ナンバーだったから大丈夫だったんじゃないかと(笑)。

2018.12.30(日)
構成=下井草 秀(文化デリック)