実は長い歴史があった
uka誕生までのストーリー
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ヘア、ネイル、エステティック、ヘッドスパなど、キレイになるためのトータルビューティーサロンを展開するuka。オシャレな空間でプロの手にすべてを委ねる幸せ。多忙な女性にとっては時短になるし、ワークショップやコスメも評判で今やキレイの発信地と言える存在だ。その代表であり、トップネイリストの渡邉季穂さんをお迎えしてukaの美の世界をブラ魂!
「ukaとしては9年目ですが、1946年に私の祖父が神奈川県厚木市で理容室をオープンしたのが始まり。その後、父が受け継ぎ、76年に理容と美容を融合させたユニセックスサロン『EXCEL』をスタート。ukaの原点はここにあります」
季穂さんのお父さんは理容業界に貢献した有名な方。「本物の技術とサービス、気配りを大切にしてきた人で、その父の娘としてサロンを手伝いたいと思って」。ネイリストの道を選んだのは、「小さい頃から美容師さんの手が荒れているのを見ていて、私自身も爪を嚙むし指先をいじる癖があって。あるときネイルサロンでケアしてもらい、甘皮やささくれが見事に取り除かれた仕上がりに背筋がゾクッとするほど感動して、ネイリストになろうと。『ケアが大切』と思ったのもこのときから」
L.Aでトータルビューティーサロンに出合い、その後97年、EXCEL青山店のオープンとともにネイリストとして始動。エステやヘッドスパメニューもスタートさせ、注目を集めるように。そして、2009年、「uka」へブランド名を変更。「ukaとは、さなぎが蝶になる羽化のこと。蝶たちが花から花へと受粉の手伝いをするように、世の中にキレイを広めていく存在になれたら。そんな願いが込められています」。ロゴの上にある蝶々のマークは「EXCEL BEAUTE」の頭文字のEとBからデザインされたそうで家紋のように思えてくる。現在、直営店、コラボ店など14店舗を展開。ますます拡大の勢いだ。
ケアの大切さを形にした
唯一無二のプロダクト
「手は生きるための道具だから手入れをしないとボロボロになる。お風呂に入れてオイルをつけて磨いてあげないと」。季穂さんの話を聞いていると、ケアの大切さに気づかされる。物作りにも深いこだわりがあって一品一品突き詰めてまったく新しいものを作ってしまう。09年、最初に登場したネイルオイルはまさにそう。
「当時はネイルオイルを塗っている人が少なくて。刷毛で塗るタイプが主流だったこともあり、お客様からは『使いにくい』とか『倒れるとこぼれる』、『持ち歩くのが面倒』、『いつ塗っていいのか分からない』といった声が出てきて、そんな塗らない理由に応えるオイルを作ろうと」。ボトルの形状からして大きく変わった。ロールオン式の一体型ボトルは手にすっぽり収まるコンパクトさ。コロコロと転がすだけで適量を塗ることができるし、倒れてもこぼれない。オイルは5種類あり、“塗りたくなる”仕掛けが。
「塗るタイミングを“時間”で表示し、使用するシーンに合わせてエッセンシャルオイルを配合してフレグランスとしても楽しめるように。指先から香りが消えたときが次に塗る合図」。たとえば、一番人気の「24:45」は就寝前を考えてラベンダーにバニラ、オレンジを加えた甘く柔らかな香りでゆったりリラックスできるように。オイルの質感もしっかり保湿のリッチブレンドにしてある徹底ぶり。お気に入りの香りでケアするもよし、何本か揃えて使い分けるのも楽しい。このオイルの登場でネイルケアの意識が高まったのは確か。海外のメディアからも「ネイルオイルを塗る習慣を作った」と注目され、ukaを代表するアイテムに。
吉田のお気に入りはカラーベースコート ゼロ。塗るだけでツルピカに仕上がって爪自体も丈夫になるし、シアーな色が絶妙!
「爪は爪として美しいよりも手肌の一部として美しくあるべき。手肌を美しく見せることにこだわって作ったカラーベースコートです。一度塗りならベースコートとして、4度重ねると磨き上げたような発色に。ムラにならず、速乾性が高いので何種類か重ねたり、手持ちのネイルに重ねてニュアンスを変えることも。私もこれを使ってからセルフネイルの人になりました(笑)」
ukaのネイルケアものって楽しく使えてキレイになれてパッケージもオシャレでお守りみたいな存在。「お客様の声を大切に、ニッチで面白いukaらしい商品を作っていきたいと思っています」
2018.12.03(月)
文=吉田昌佐美
撮影=吉田健一