vol.17 CHANEL(シャネル)
ネックレス
「スー ル シーニュ デュ リオン」
このネックレスは、獅子座の下に生まれたガブリエル・シャネルがお守りのように愛したと言われるライオンがモチーフ。エレガントでありながら、同時に強さのあるモチーフは、確固たる意志を持ち合わせている女性のためのもの。シャネルの「強さ」とは、内に秘めた芯の強さ。しなやかに人生を歩む女性に、更なる自信と輝きを与えてくれるのがこのネックレスです。
実は、このネックレスには、何を着たら合うのだろうかとずっと悩んでいました。ネックレスひとつで十分個性的だから洋服はシンプルなほうがいい、しかし、ただ何気ないだけではネックレスの強さに太刀打ちできない。ドレスには合うけれど、できればデイリーにこのネックレスをつけこなす女性像を提案したい……そんなふうに考えて、やっと行きついたのが、“フランス人のアーティストのような女性”。
ベロアのボディスーツは、優雅な質感がありつつ、ボディラインを際立たせ、メイクで飾り立てずとも、十分“女”を主張してくれます。ジュエリーと服とはハーモニーが大事で、そのバランスが崩れていれば、いくら高価でも素敵には見えません。
最高に美しく、最高に手強いシャネルのジュエリーを自分ならどうつけるのか? そう考えてみることで、おしゃれはもっと進化してくと思います。
「持ち主が本当の意味で成長できるよう、時に試練を与えることがあると言われるラピスラズリ。ただ幸運を運ぶだけでなく、その試練を乗り越え、魂を磨いてくれるというラピスラズリのパワーは、ガブリエル・シャネルが抱き続けたスピリットとどこか重なるところがあるように思います」
伊藤美佐季(いとう みさき)
ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を活かしたスタイリングは、女性誌のほか多くの女優からも支持が厚い。ジュエリーに関する講演などでも活躍。
Column
伊藤美佐季のSource of yourself
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2018.10.15(月)
Styling=Misaki Ito
Photographs=Masami Naruo(SEPT)
Make-up=Nobuko Maekawa(Perle Management)
Hair=Nori Takabayashi(YARD)
Text=Miwako Yuzawa