――「阿佐ヶ谷スパイダース」が劇団になって変わったことはありますか?

 若者化されるっていうか(笑)。SNSも苦手な3人でずっとやっていたので。パンフレット作るにしても圭史は文章が多いものじゃないとダメなんじゃないかと思っていて、僕は写真が多いほうが好きなタイプなんです。で、人数が増えたら僕派の人も多くなりました。

 完全な多数決である必要はないと思ってるんです。圭史がどうしてもやりたいことはやればいいし。でも多数決だと「え? そっちだったの? 普通の人は」ってことが表面化されてちょっとポップになることもあったりして面白いですね。

――稽古着のこだわりはありますか?

 ありますよ。ゴリゴリのスポーツジャージはまず着ないです。だいたいスウェットとTシャツとその上にカーディガンを羽織ってやるんですけど、最近は夏なんで、汚れてもいいカッコして行って、そのまま稽古して、そのまま帰ってきます。私服と稽古着の中間みたいな。

 稽古のために真新しいジャージを買う方も多いみたいなんですけど、僕は着古したものが好きです。

――差し入れの鉄板を教えてください。

 僕は「オザワ洋菓子店」のイチゴシャンデ。これをもらったときに感動して、それ以来自分でもイチゴシャンデを差し入れるようにしてたんですけど、うっかり主役クラスの方よりいいものを差し入れして「中山さんのシャンデすっごく良かったですよ」ってなると「あ、まずいな……」と思ったり(笑)。でも、誰に差し入れてもすっごくかわいいって言われます。

 差し入れって、どんな現場でも必ず同じものがあるんですよ。「天のや」の玉子サンドなんかはそうです。でも、イチゴシャンデはちょっとスペシャルで、毎回はないんですよね。

 それ以外だと松陰神社の「肉の染谷」の唐揚げとか、「亀戸升本」のお弁当とかも喜ばれますね。大阪では地元の方に調べてもらって、蕎麦寿司を差し入れたこともあります。

2018.08.17(金)
構成=FUNFUN
文=濱野奈美子
撮影=佐藤 亘