――中山さんは正直あまり結婚に興味があったようには見えないんですが、結婚は何で決めたんですか?

 僕はぜんぜん結婚する気がなかったんですよ。で、そういう僕の自由な感じに、お付き合いする方はだいたい飲まれちゃうんです。でも、奥さんはそれに飲まれないで「結婚はマストだから」「子供を作るのが人生だから」って。その真っ当さに乗っかったおかげで今の幸せがあるっていう。

 結婚式も僕の中では絶対ないと思ってましたから、奥さんにすごく説得されました。やるからには自分の中でも落とし所を見つけなきゃならないから「そうだ! 自分の好きな人ばっかり呼んだ大きな飲み会だと思えばできるわ」って気づいて。でも、最初は意味がわからなかったです(笑)。今はやって良かったと思ってますけど。

――意外にも中山さんはハワイ好きだそうですね。

 そうなんですよ。最初は富岡晃一郎くんに誘われたんです。すごく安くて、初日から免税店に連れて行かれてパイナップルを売りつけられるようなベタなツアーでした。

 最初はぜんぜん楽しくなかったんです(笑)。でもせっかく来たんだからと思って、最終日にそれまでを取り戻すべく、ものすっごく忙しく予定を詰め込んでみたら、初めて汗をかいたんです。そして、それまでは一切汗をかいてないなかったことに気づいて。

 その瞬間、「そうか、ここはこのカラッとした気候が素晴らしいんだ! ハワイはただ来て本を読むだけでも価値があるんじゃないか!」って思ったんです。それ以来、ハワイが大のお気に入りの場所になりました。

 結婚式でグルームズマンをお願いしたときも「こんなことをする演劇人はいないだろう」ってとこがポイントだったんですけど、ハワイもそうです。「演劇人なのに何チャラいこと言ってんの」って言われるのがいい(笑)。

――ハワイでのオススメな過ごし方を教えてください。

 最近はハッピーアワーが流行ってるので、予約をしないで「ウルフギャング・ステーキハウス」に行って、すごく安いステーキをぱっと食べて帰ってくるとか。

 後はベトナム料理店「マイラン・ベトナミーズ・レストラン」のカニカレーを持ち帰りにして、ホテルの部屋でフランスパンと食べる。そして、次の日にそうめんか何かの乾麺でつけ麺にするんです、カレーを和風だしで割って。そうすると恐ろしくおいしい。パクチーも異常に安いし。

 「バクナム」のカニカレーも殻が入ってなくていいんですけど、つけ麺にするには殻入りの「マイラン」がオススメです。

2018.08.17(金)
構成=FUNFUN
文=濱野奈美子
撮影=佐藤 亘