時々、お仕事をご一緒する女性カメラマンの上田浩江さんが「友人に連れて行ってもらった民家カフェがとてもステキだった」と教えてくれたのが、「ふわり 風の丘」。
「お母さんがランチ、娘さんがスイーツ担当。お菓子も甘さ控え目で私好み。ランチセットは、たっぷりサラダが付いててボリューム満点」とすっかり気に入った様子。月10日程の開店日に車で出かけました。
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場所は、奈良県宇陀市。名阪国道の針インターチェンジから篠畑(ささはた)神社を目指して、約10分。道路に置かれた看板を目印に細い脇道を下ると、懐かしい佇まいの一軒家。茶色いデッキのアプローチを進み、靴を脱いでお店に入ります。
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笑顔で迎えてくれるのは、寺嶋絹江さんと母親の紀子さん。絹江さんがお菓子を、紀子さんがランチやキッシュを作っています。
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絹江さんは専門学校を卒業後パン屋さんで働きましたが、小麦アレルギーになってしまい、一度は別の仕事に就いたのだそう。
でも、「やっぱり、ものづくりがしたい」と、喫茶室のあるパティスリーで修業。6年間、お菓子作りも接客も経験して、「オリジナルのお菓子を自由に作りたい」と独立し、2008年「シフォンと焼きがし ふわり」を始めます。
最初はお菓子だけでしたが、料理好きの紀子さんが加わり、ランチやキッシュも供するカフェ「ふわり 風の丘」として営業するようになりました。
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右:お母さんが作ったキッシュ。上から「ドライいちじくと黒豆のキッシュ」420円、「ズッキーニときのこのキッシュ」450円。
2008年にお菓子の卸販売をスタート。カフェ営業は2015年に2席から始め、奥の部屋にいろいろな椅子やソファ、テーブルを並べて、のんびり、ほっこりできる雰囲気に。「冬のこたつ席も人気なんですよ」と絹江さんはにっこり。
ランチョンマットやコースターは、古い布を使って紀子さんが手作り。野山の草花がさりげなく飾られていて、まるで、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの家に遊びに行ったような気分になれます。
居心地がよすぎて、3時間余り、ゆったり寛いでいく客もいるというのも納得。
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右:窓辺には絹江さんの姉の陶器や緑をセンス良くディスプレイ。
2018.05.20(日)
文=そおだよおこ
撮影=上田浩江