観光地へのアクセスは良好
問題は物価……

旅行者が行き交うレイキャビクの通り。向こうに見えるのはアイスランドで最も大きいハットルグリムス教会。

 アイスランドと言えば、絶対外せないのがブルーラグーンと、2つの大陸プレートが迫るシンクヴェトリル国立公園などを擁するゴールデンサークル、氷河が溶けた水が流れ落ちるグトルフォスの滝、そして20メートルの高さまで熱湯が吹き出すゲイシールの間欠泉だ。

 これら北の果ての壮大な自然を抱えるアイスランドは、実は北海道より少し大きいぐらい。なので、これらのスポットは、いずれも首都であるレイキャビクから日帰りで行くことが可能。ツアーも多数出ている。

 今回は、レンタカーで回ることにしたので、ざっくりとスケジュールを立てた。連れ合いが午後、アイスランドに到着する1日目にブルーラグーン、2日目にゴールデンサークル、3日目に南部海岸、4日目にレイキャビクに戻って観光という日程だ。

 ここで悩ましいのは、アイスランドは物価が高く、宿泊代などで費用がかさむこと。

温泉につかって顔にミネラルたっぷりの泥を塗る。ブルーラグーンは大賑わい。

 ブルーラグーンにしても、予約は必須(事前にオンライン予約をせずに当日、いきなり行っても入れるという保証はない)。入場料と入浴中に顔や身体に塗るミネラル泥がセットとなった、いちばん安い料金で6,100アイスランドクローナ~(1アイスランドクローナ=1.017円/2017年8月25日現在)。この「スタンダード」から始まり、4段階の料金カテゴリーに分かれる。

 私は「スタンダード」の内容にタオル、1ドリンク(アルコールも可)、藻類マスクがプラスされる「コンフォート」(8,100アイスランドクローナ~)を選んだが、この「~」という表記は、混んでくると同じカテゴリーでも料金が上がってしまうことを意味している。この時もコンフォートだが、10,000アイスランドクローナのチケットしかなかった。ブルーラグーンに行くと決めたらなるべく早く予約を取ることだ。

有名なホットドッグスタンド「バイヤリン・ベスタ・ピルスル」の味の秘密は、香ばしいフライドオニオン。

 宿泊費や食事代もしかり。なかなか安上がりで済ますというのは難しい国である。朝ごはん付きかどうか、周辺にスーパーマーケットといった買い物施設があるかどうかなどを考慮して、比較しながら宿を取る。

 ざっくりと水(水道水は飲料可)がボトル1本400アイスランドクローナ、アルコール類は外で飲んだらビールも1,000アイスランドクローナ以上、スナック菓子も400アイスランドクローナ以上。

 食事は、ランチで1,500アイスランドクローナ、ディナーだと2,500アイスランドクローナはする感じだ。レイキャビクでは、朝はおいしいパン屋さん、昼は“宇宙一おいしい”と冠のつくホットドッグ(450アイスランドクローナ)などで軽く済ませ、夜はフィッシュ&チップスとビール(合わせて3,500アイスランドクローナ)などとメリハリをつけていかないと、費用がかさむ。

旅の装備。靴は、イギリスのバーグハウスの軽量トレッキングシューズ。バックパックで有名なアメリカのジャンスポーツのウエストポーチは、さっと物が取り出せてとても重宝。

 ちなみに夏場は、湿原のぬかるみなどもあるので、登山用でなくてもよいが、トレッキングシューズなど歩きやすい靴と装備は必携だ。

2017.09.18(月)
文・撮影=小野アムスデン道子