Magnificent View #1201
ホーチミン(ベトナム)

(C)Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 ベトナム最大の都市、ホーチミン。19世紀からのフランスによる統治、その後のアメリカによる軍事介入、80年代後半のドイモイ(刷新政策)という歴史を経て栄えるこの街は、にぎわうなかにも独特の情緒を漂わせている。

 フランス植民地時代の面影を残す街並みは、「東洋のプチパリ」とも呼ばれている。目にするのは、美しい街路樹やコロニアル建築の洋館だ。その前を大河のように流れるバイクの波が、ここが東南アジアだということに気づかせてくれる。

 街の名は、国父として愛されるベトナム革命の指導者、ホー・チ・ミンにちなみ、建国後、旧名のサイゴンから改称された。だが、地元ではいまだに古い呼び名が愛用され、モダンで華やかなものを表現する場合に「サイゴン流」と用いられることもあるのだそう。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2017.01.13(金)
文=芹澤和美