乗り継ぎ時間を100%満喫する優雅なラウンジ

香港国際空港にある「ザ・ピア」のビジネスクラスラウンジは、香港国際空港のキャセイパシフィック航空ラウンジのなかで一番大きなラウンジ。香港らしい食を楽しんだり、ワインを傾けたり、横になって休んだりと、過ごし方はさまざま。

 キャセイパシフィック航空で行くヨーロッパの旅では、トランジットの時間も楽しみのひとつ。香港国際空港にある4カ所のラウンジはそれぞれに個性があって、どこを使おうか迷ってしまうほど。

 なかでも話題を集めているのが、2016年6月にリニューアルオープンしたビジネスクラスラウンジ、「ザ・ピア」。

 ラウンジに入ってまず目にするのは、「fast」と「slow」に分かれたレーン。fastレーンを進むと食事や飲み物を楽しめるフード・ホールが、slowレーンの先には、窓の外に景色が広がる景色を眺めたり、静かに寛げるスペースがある。こうして目的によって空間を分けられるのも、3306平方メートルという広大な面積があるからこそ。

「ザ・ピア」のデザインを手がけたのは、ロンドンを拠点に活躍するスタジオイルゼ。モダンながらもリラックスした雰囲気。

 さすがは美食の都、香港! と感心するは、充実の飲食施設。プロのバリスタが挽きたてのコーヒーを提供する「コーヒー・カート」をはじめ、特製麺料理や点心が楽しめる「ザ・ヌードル・バー」など、香港の街中でローカル食を楽しんでいるような気分を味わえる。

左:「コーヒー・カート」はアジアの屋台をイメージしたのもの。
右:フード・ホールは、洋食を中心とした食事エリア。カウンターには、サラダやホットミールなど豊富な料理が並ぶ。

 さらに、リニューアルで誕生したティーハウスには、11種類の茶葉を用意。お茶に詳しくなくても、味や香りなどの好みをティーマスターに伝えれば、ぴったりのものを選んでくれる。香港の茶芸館をモダンにしたようなスタイリッシュな空間で過ごすティータイムは、なんとも優雅な時間。

茶葉は香りを確認してから選ぶことができる。気分は香港街中の茶芸館!

 トランジット時間は少しでも仕事がしたいという人もいるはず。「ザ・ピア」には読書灯と専用サイドテーブルが組み込まれたソロチェアーや、iMacを備えたワークスペースもあるから、忙しい人も安心。ひと仕事したら、シャワーを浴びてリラクゼーションルームでひと休み、気分を新たに次の目的地へ、という旅も悪くない。

2016.11.10(木)
文・撮影=芹澤和美