雨が降ったらお寺へ! ギター和尚の説法に感動
あいにくの雨で、山での野草探しもウォーキングもできない……。そんなときでもがっかりする必要はない。上天草には、全国から年間2万人が訪れるという、大人気のお寺があるのだ。雨が降ってしまったら、ここを訪ねてみるのはどうだろう。
参拝客が絶えないのは、向陽寺。5代目住職、渡辺紀生さんの愛称は、「ギター和尚」。木魚も叩くけれど、かつてバンドで鳴らしたギターの腕前も一流なのだ。抱腹絶倒の説法の最後には、名曲やオリジナルの歌を披露してくれる。
約1時間の説法は、笑いをとりつつも、生きる道や仏教を分かりやすく教えてくれる。「仏の道はあの世のことではなく、今を生きる道」「人生で一番若いのは今日。時間は取り返せないのだから今を楽しもう!」 そんなポジティブな説法に、ハッピーな気持ちになる。
「一番伝えたいことは、人間に万歳! ということ。悩みのない人なんてこの世に一人もいません。だったら、せっかく生まれてきたんだもの、笑って暮らしたいじゃないですか」と和尚。
右:木魚の隣に置かれているのは、愛用のギター、オベーション。
向陽寺は江戸時代中期に建てられた観音堂をルーツとする、歴史あるお寺。お寺として地域の人々に親しまれながらも、「仏教は難しい」「説法は退屈」というイメージを変えようと、このユニークな説法を始めたのだそう。
曹洞宗大悲山 向陽寺
所在地 熊本県上天草市松島町合津2856
電話番号 0969-56-0200(説法は電話で要予約)
【取材協力】
上天草市 観光おもてなし課
電話番号 0964-26-5512
URL http://www.city.kamiamakusa.kumamoto.jp/q/list/129.html
天草市
URL http://www.city.amakusa.kumamoto.jp/
一般社団法人 天草宝島観光協会
URL http://www.t-island.jp/
芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn
ほっこりドラマティックな天草へ
2016.08.04(木)
文・撮影=芹澤和美
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