【WOMAN】
駅のベンチでしかしゃべらない
天然な女の子とクールな男の子
高校2年生の相沢さんは、同級生の東くんが好き。気持ちをずうっと閉じ込めていたが、2人きりになった駅のベンチで、勇気を出して初めて声をかける。「どうして男は……戦いが好きなの」。話題のチョイスが間違ってる!! その直後、完全に見誤ったタイミングで告白するものの、東くんはクールな表情で「自分から言いよるのは女として愚策の極みだ」。なぜならば……と熱く語りだした東くんも、実は相沢さん同様、異性が苦手な恋愛初心者だった。
第1巻の舞台はとことん、駅のホームにあるベンチ。恋愛初心者ゆえの観察眼と妄想力に満ちた、この2人ならではの「男VS女」の議論が描かれていく。
クールな東くんは、電車が来たら待たずに乗り込んでしまう。それまでのわずかな時間に賭ける、相沢さんのひたむきさと根本的なファンキーさが、東くんの心を揺らす。2人の恋の「鈍行」っぷりを、ゲラゲラ笑いながらもそっと見守りたくなる。
『僕と君の大切な話』(既刊1巻) ろびこ
ちょいストーカー気質の相沢さんと、ちょいオタクの東くんが、学校からの帰り道、駅のホームにあるベンチでおしゃべり。一話完結形式で、女子の生態、男子の不思議を語り合う。おしゃべりするうちに相手のことを知り始めて……もしかして? 『デザート』で連載中。
講談社 429円
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Column
男と女のマンガ道
男と女の間には、深くて暗い川のごとき断絶が横たわる。その距離を埋めるための最高のツールが、実はマンガ。話題のマンガを読んで、互いを理解しよう!
2016.07.06(水)
文=吉田大助