廃校を再び多くの人が集う場所に。憩いの場「喜如嘉翔学校」
二日目は県北部の自然豊かなやんばる地域、大宜味村にある小学校の廃校を利用した複合施設「喜如嘉翔学校」を訪ねた。ここには琉球松を使った木工品の工房や、ハンモック工房、フォトスタジオ、サウナ施設など14テナントが入るほか、やちむんなど地元の工芸品を扱うショップや宿泊施設も入っている。さまざまなワークショップも企画されていて、この日はシークヮーサーの剪定枝をアップサイクルした琉球箸の箸づくりを体験できた。校舎の裏はやんばるの原生林。12月まで見られるという沖縄固有の色鮮やかな蝶が飛んでいる環境は、文字通り林間学校の趣だ。
午後は豊見城市の「ペストリーうんてん」に。ここではさとうきびのバガスが入ったクッキーや、マンゴーなど規格外とされる作物も積極的に取り入れ、農家さんやお客様、すべての方に"うれしいがめぐる"ようお菓子作りを行っている。沖縄だけでなく、広く沖縄食材の魅力を伝えるため、東京の四ツ谷にも支店を構えている。
スタッフの仲間暁子さんが説明する。
「普通のケーキ屋の商品づくりは『1日100個売るためには150個つくる』というのが当たり前。そんな廃棄が出ること前提の商品づくりの在り方にもやもやを感じていました。お客さんの購買意欲を高めるためには、たくさんの商品をショーケースに並べる必要があると言われているんです。でも、当店では食品サンプルを使用したディスプレイやケーキをパーツごとに保管し、注文を受けてから作ることで食品ロス削減につなげています。
焼き菓子にも添加物、保存料は使っていません。消費期限よりも、いいものを作るということを大切にしたいからです。また、看板商品の”めぐるクッキー”には食物繊維や栄養価も高いさとうきびの絞りかすであるバガスを使用しています。ケーキの販売を通じて、環境に関する私たちの取り組みをお客様に理解してもらえることが一番大事だと思っています」
ペストリーうんてん
所在:沖縄県豊見城市平良76-1
営業日:水曜日・木曜日定休
営業時間:10:30~18:00
https://www.instagram.com/pastry_unten/
エシカルツアーで出会った沖縄の人々はみな、自分たちだけでなく、地域の生産者や、食文化、自然が末永く繁栄できるよう知恵を絞って活動していた。そして旅行者である我々もまた旅を通じて、沖縄が自分の好きな沖縄であり続けられるための一助になれることを実感できた。
旅の一部にエシカルな要素を取り入れることで、旅の思い出がまた一味違ったものになるだろう。
