まずは「基地を作る」ことから!

――18年経った今でも、片づけが苦手な人に『片づけられない~』が役に立つと思える部分を具体的に教えてください。

 おそらく片づけが得意な方がお書きになった片づけ本にはよく、「1か所ずつ片づけましょう!」とか「1日15分だけやればOK!」みたいに、さも、それがとっても簡単なことであるかのような口ぶりで書いてあります。でも……それ、全然簡単じゃないですから! もしできなかったとしても、決してご自身を責めたりはなさらないでください!

 「1日15分」とか「1か所ずつ」とかいう片づけ方が有効なのは、「適量のものがすべて定位置に収まっている」という理想的な状態がまず完成していて、「それが乱れたら、元の状態に戻す」という場合だけです。

 もし、「いろんなものがあちこちに置かれてる」という状態であれば、本書の片づけ方が特に参考になるのではないかと思います。もしよかったらお試しになってください。

――2007年の刊行以降に発見して、取り入れている片づけ法やお掃除法はありますか?

 本書のラストの時点で、「床が見えて、ものがエリア別になっている」という状態でした。「エリア別」だとざっくりしすぎで、ものが見つけにくいので、今はもう少し細かく分類するようにしています。

 「汚部屋」時代も、ものの細かい分類をしようとしたことが数え切れないぐらいあったのですが、当時その努力はいつも徒労に終わっていました。

 もし現状「あれこれごっちゃごちゃ」の方がこの記事をお読みくださっていたら、まず本書を参考に「基地を作る」ところから始めてみていただけたら嬉しいです。

池田暁子(いけだ・きょうこ)

イラストレーター。神戸大学教育学部卒業、筑波大学芸術専門学群中退、セツ・モードセミナー修了。編集プロダクション等で雑誌、広告、書籍、HPの制作に携わり、フリーに。『必要なものがスグに!とり出せる整理術!』 『人生モグラたたき!』『思ってたウツとちがう! 「新型ウツ」うちの夫の場合』『池田暁子の必要十分料理』など著書多数。
https://www.ikekyo.com/

『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術〈新装版〉』

私はこうして汚部屋から脱出した! 15万部突破のロングセラーお片づけコミックエッセイを令和風に加筆・修正し、ふりがなをつけた「新装版」が登場! 捨てられない、物が見つからない、床が見えない……。恋人どころか、親兄弟すら呼べないゴミ箱部屋に住む、片づけられない女・池田。こんどこそ、この末期的な部屋を何とかせねば、と慣れない掃除を開始。5年あまり床の見えなかった部屋を片づけながら池田が編み出した「こんどこそ!片づける技術」とは!? 物に支配された「汚部屋」は果たして「お部屋」になったのか!? 手のつけられない汚部屋から、試行錯誤を繰り返し、5つのステップを駆使して脱出する、大人気お片づけコミックエッセイがリニューアル!
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