明かりが消え静まり返った書店内で⋯⋯
 
第一部のトークショーが終了し、丑三つ時に始まったのは「怪談めぐり」。アート、ビジネス、子ども、料理など、4カ所の売り場をめぐりながら、分散した怪談師たち(チビルマさん、はおまりこさん、深津さくらさん、夜馬裕さん)の語りを体験するという趣向です。
怪談師の皆さんは、時間内に都合3回同じ話をしてくれることになっており、観客は好きな怪談師3人の話を聞ける仕組み。書店内を徘徊する観客も闇に溶け込んでいくようで、この世ならざるものが紛れ込んでいても不思議ではない雰囲気です。
 
照明は極限まで落とされ、普段は親しみやすい本棚が薄闇の中で不気味な背景装置に変貌。その場にいるだけで、背表紙の列に無数の視線が潜んでいるような錯覚に陥ります。
人文系のフロアにあるビジネス・語学関連の本に囲まれたコーナーでは、はおまりこさんが人を呪う方法についての話を。アートや車、建築などのコーナーに隣接した怪談の踊り場では、深津さんがタクシードライバーの話を披露。至近距離で語られる話は生々しく、息づかいや間合いまでもが肌に迫ってきます。
 
 
 
 
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- 文=伊藤由起 
 写真=志水 隆
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