Magnificent View #799
サラマンカ旧市街(スペイン)

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 マドリードから200キロほど西にあるサラマンカは、スペイン最古の大学を擁する学術都市。大学や大聖堂のある旧市街は、世界遺産にも登録されている。

 街を美しく彩るのは、近隣で採れる酸化鉄を含んだ石材で作った建造物群だ。蜂蜜色をした石造りの建物が太陽にあたって黄金色に輝く様子から、ここは「黄金の町」とも称されている。

 特に目を奪われるのが、写真中央の、つながって立つ新旧大聖堂。向かって右側が旧大聖堂、左側が新大聖堂だ。12世紀から14世紀にかけて建設された旧大聖堂は、ロマネスク様式とゴシック様式。新大聖堂は、16世紀にゴシック建築として建てられたが、18世紀まで改築が続き、バロック様式も取り入られている。

 なお、ここはスペインで最も美しい標準語が話されている街とも言われ、留学先としても人気なのだとか。背景には、街の美しさと学問都市としての歴史も関係しているのかもしれない。

Column

今日の絶景

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2015.12.08(火)
文=芹澤和美