2時間20分があっという間! 豪華列車でマチュピチュへ

深いブルーの外装にハイラム・ビンガムのロゴが高級感のある車体。乗務している皆さんもキリリとしている。

 ウルバンバでリフレッシュした翌朝は、いよいよマチュピチュへと移動だ。ベルモンド ホテル・リオ・サグラドを選んだ理由のひとつは、ホテルのエントランスに駅が直結していること。チェックアウトして数メートル歩くだけでマチュピチュ行きの列車に乗ることができるのだ。

 ホテルと同経営の列車、ベルモンド ハイラム・ビンガムは、マチュピチュを再発見した探検家の名前を冠した豪華列車。ベルモンド ホテル・リオ・サグラドからマチュピチュまでは2時間20分という行程だ。

ベルモンド ハイラム・ビンガムは、アンデスの山脈を縫って、橋を何度も渡って走り抜けていく。

 ベルモンド ハイラム・ビンガムには、荷物の持ち込み制限があるので、スーツケースは現地旅行会社で預かってもらい、必要最小限の荷物を持って乗り込む。ホテルのポーターが列車まで荷物を運んでくれるのもファーストクラスの旅にふさわしい。ほどなくして列車は駅を離れた。

列車内には2人席と4人席があり、全席にテーブルが付いている。

 列車内の座席は、2人席、もしくは4人席で、テーブル越しに向かい合って座るという造り。さながら動く高級レストランといった趣だ。行きはランチ、帰りはディナーをいただきながらの列車旅となる。

 食事だけではない。最後尾(復路は最前車両)の車内にはバーがあり、その先には展望デッキがある。展望デッキではペルー音楽のライブ演奏を楽しむことができるのだ。あっという間に食事の時間となった。

たっぷりとした長さのバーカウンターからは、ペルー名物のカクテル「ピスコサワー」がひっきりなしに運ばれていく。
車内ではライブ演奏も。日本人とわかると「千の風になって」を日本語で歌ってくれた。ペルーの楽器が奏でる音と不思議とよく合う。
マチュピチュに行くことだけでも楽しみなのに、道中もこんなにステキな列車の旅ができるとは!

 食事は前菜、メイン、デザートの3皿。窓越しにアンデスの風景を眺めながらの食事は列車の旅の醍醐味だ。窓の外に気を取られていたら、食後のコーヒーもままならぬうちにマチュピチュに到着してしまった! 列車は停車したものの、「一口だけ飲ませて~!」とお願いしたら、カップにコーヒーを急いで注いでくれた(笑)。

 マチュピチュの街にある駅から遺跡の入り口ゲートまではバスとなる。日光のいろは坂よろしく何度もピンカーブを折り返してどんどん上へ。ゲートに着いてもまだ遺跡そのものは見えない。そして、目の前のホテルに不要な荷物を置いて、いざ、マチュピチュ遺跡へ!

Belmond Hiram Bingham(ベルモンド ハイラム・ビンガム)
URL http://www.belmond.com/ja/hiram-bingham-train/

【日本での問い合わせ先】
ベルモンド ジャパン(トレイン&クルーズ)

電話番号 03-3265-1200

2015.06.19(金)
文・撮影=たかせ藍沙