総料理長を務めるのはミシュランのスターシェフ

 全長200フィート以上もある大型船にゆったり20室だけしつらえたスイートは、5ツ星ラグジュアリークラス。しかも食事はアジアのトップシェフ、デイヴィッド・トンプソンが総料理長を務める。ミシュランのスターシェフである彼の店はタイ料理レストランだが、さらに幅を広げてメコン川流域の伝統料理にインスパイアされた特別料理が用意されている。洗練されていて、たいへん美味なエスニック料理が堪能できたとのことだった。

左:薬味各種もこんなに美しく盛られて、真っ白なクロスの上に置くとアリガタミが増す。B級グルメもおろそかにはしない姿勢デス。
右:とはいえ屋台感覚も大切。目の前でシェフが具をトッピングしてくれるフォー。お味は洗練上品なテイスト。

 もちろんベトナムおなじみのフォーやシンガポールのラクサも食べられる。しかも船にはピザ窯があり、土曜の夜は船上バーベキューで盛り上がるという。これなら1週間クルーズの食事も快適なことだろう。

船上屋外シネマというのもオツなもの。デッキチェアに寝そべっての鑑賞会は、まさにリゾート。
船上にインフィニティプールとは、なかなかな発想。メコンの両岸に広がるアジアの風景を存分に味わえる。

 ちなみに土日は屋外シネマが催され、満点の星空の下での映画鑑賞ができる。これとは別にシネマルームもあるので、まぁ毎日映画を楽しめるというわけだ。

 プールはインフィニティプールだし、アナログ的サッカーゲームもあり、当然スパもある。トリートメントルームは2室で、アジアの極上マッサージが受けられる。実際、なかなかのものだったと羨ましくも妬ましい感想だった。

アクリルと木でできたサッカーゲーム。地味でシンプルなゲームほど、熱くなるもの。

2015.02.03(火)
文=大沢さつき
撮影=YUKI