Magnificent View #461
シバーム(イエメン)
(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages
アラビア半島の砂漠の中に、忽然と現れる高層建築群。しかも、建物の多くは16世紀に建てられたもので、土のレンガで造られているという。
ここはイエメンの地方都市シバーム。3世紀から交易都市として栄えた街の城壁の中に、5階建てから9階建ての建物が500軒以上も密集している。建物間には連絡橋も設けられ、往来も自由。建物上部は、砂漠の日差しに耐えるよう白く塗られている。
このような高層住宅が建設された目的は、洪水と遊牧民の襲来から街を守るため。敵に街を包囲されても篭城できるよう、1階と2階は家畜部屋と食糧倉庫に、さらに、下から襲撃されても隣家へ避難できるよう、上述のとおり連絡橋を設けるなど、いたるところに工夫が凝らされている。
その姿から、「砂漠のマンハッタン」、「世界最古の高層ビル」などと呼ばれる街は、世界遺産にも登録されている。
文=芹澤和美
