Magnificent View #445
コールマンスコップ(ナミビア)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 アフリカ南西部、ナミビアのナミブ砂漠にあるコールマンスコップは、かつてダイヤモンド鉱山で働く人たちの拠点として栄華を極めた街。だが、現在は砂漠の砂に飲み込まれたゴーストタウンと化している。

 砂漠の中にあるこの地域で鉱山が発見されたのは、1908年のこと。ナミビア砂漠の過酷な環境の中で働く労働者にとって、コールマンスコップはオアシスのような場所だった。地域がドイツ領であったことから、最盛期は、ドイツ風の佇まいを見せ、病院や学校、ダンスホールやシアター、カジノまであったという。

 第二次世界大戦後、ダイヤモンドが枯渇するとともに街は衰退。1950年代半ばには住民もいなくなり、完全に放棄されてしまった。現在は、この特異な風景が映画の撮影場所として使われるほか、人気の観光地となっている。

Column

今日の絶景

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2014.12.19(金)
文=芹澤和美