Magnificent View #391
マルヴァン(ポルトガル)
(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages
マルヴァンは、スペインとの国境近く、標高865メートルの断崖の上に築かれた、中世の城郭都市。12世紀に城が建てられ、16世紀には繁栄を極めたが、現在は、高台にある城砦と、石造りの民家や数軒の宿があるだけの、静かな村だ。
村までは、曲がりくねった断崖沿いの道を車で行く。たどり着いた村は、道中の荒々しい光景とは一変して、なんとものどかな雰囲気。村の中で見かけるのは、石畳の小道でのんびりと昼寝する猫や、可愛らしいテラスを持つ家、美しく飾られた鉄格子、花に囲まれた小さな庭など。
山頂にある城砦まで登れば、サン・マメデ山脈の雄姿と、数十キロ彼方にあるスペイン領の街並みを見渡すこともできる。その静けさは、かつてここが城だったとは想像できないほど。はるか昔、中世の人たちが残した丘の上の村は、天空の楽園のように、平和な光景を描いている。
文=芹澤和美
