斜面を活用した基地
雅安基地は自然の斜面を活用して造られており、暁暁と蕾蕾が暮らす屋外エリアも斜面になっている。
上野動物園で生まれた香香、暁暁、蕾蕾の3頭は、雅安基地内の近いエリアで暮らしている。上野動物園では、香香が東園、暁暁と蕾蕾が西園にいた。香香は、東園パンダ舎の工事のため2022年7月に約1週間だけ西園にいたことがあるものの、その間は非公開だった。3頭が長期間にわたり近くで暮らすのは、雅安基地が初めてだ。
雅安基地の入口からカートに乗り、最短ルートで3頭の観覧エリアを巡る場合、カートの降車地点から歩くと、最初に見えるのは香香。香香の観覧エリアは平坦だ。
そこを進むと暁暁の観覧エリアに到着する。ここは平坦だが狭い。暁暁がいる位置によっては、姿が見えない。その先から暁暁を見ようとすると、階段を下りる必要がある。
さらに階段を下りると平坦な場所に出て、そこから蕾蕾が見えることもある。少し先の階段を上ると、蕾蕾の観覧エリアに着く。暁暁の観覧エリアから蕾蕾の観覧エリアまで、階段を数えたら67段あった。
最短ルートではなく、蕾蕾→暁暁→香香の順に見て回ることもできる。そのルートは、他のパンダたちも観覧できる半面、非常に多くの階段を上り下りしなければならない。どちらのルートを選んでも、蕾蕾の観覧エリアへ行くには階段を使う必要がある。
パンダセンターの臥龍中華ジャイアントパンダ苑神樹坪基地は、観覧者用の階段のそばにバリアフリーの通路が設けられているが、雅安基地はそうした構造になっていない。香香、暁暁、蕾蕾の間を何度も行き来する場合は、体調と足元に十分注意したい。
時間を気にせず観覧できるが、屋内は非公開
こうした地形上の特徴に加え、上野動物園での観覧と大きく異なる点が2つある。1つは、観覧時間だ。
上野動物園では、観覧時間が数分間に限られ、観覧のたびに行列に並び直す必要があった。抽選の当選者とその同行者しか観覧できない期間もあった。ただし、暁暁については2025年5月13日以降、基本的に観覧時間の制限がない自由観覧となった。しかし、中国への渡航準備に伴い、同年12月14日で自由観覧は終了。蕾蕾の自由観覧は一度も実現しなかった。
雅安基地では、パンダの誕生日など観覧者が多い時は、観覧時間が制限される可能性もあるが、基本的に観覧時間の制限はない。このため、どのパンダのもとへ行き、どれくらい滞在するかを自分で決められる。現地では、観覧者が「迷う」「どうしよう」と嬉しそうに話しながら、香香、暁暁、蕾蕾の間を行き来していた。なお、屋内は非公開のため、パンダが屋内に入ると見えなくなる。その点、上野動物園では、屋内で公開中のパンダも観覧できた。
