俳優としても表現の幅を広げている鈴木愛理さん。THE RAMPAGEの吉野北人さんとW主演を務める映画『昨夜は殺れたかも』では、夫に秘密を抱えたカリスマ社長・藤堂咲奈を演じています。二つの顔を持つ役をどう作り上げたのか。笑いの絶えなかった撮影の日々から、「実は目立つのが苦手」という素顔まで、鈴木さんの素顔を紐解きます。

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メイクをしている時間から、役になっていく

――映画『昨夜は殺れたかも』は、互いに秘密を抱えた夫婦の勘違いが、思いがけない騒動へと発展していく物語です。原作と脚本を読んだとき、どんなところに惹かれましたか?

 小説だからこそ、頭の中で想像することで楽しめるトリックってあるじゃないですか。特にこの作品は、何度も展開が変わって、どこに着地するのかわからない物語なので、それを映像にしたときに、原作のおもしろさを超えられるのかな、とドキドキしていたんです。

 でも、いただいた脚本がすでにおもしろくて、さらにコミカルになっていたので、「あ、やれそう」と思いました。特に好きだったのは、殺し合いの方法が一つひとつ、どこかかわいいところ。階段にワックスを塗って滑らせようとするとか最高ですよね。

――咲奈は、家では普通の専業主婦として振る舞いながら、実はエステサロンを経営する敏腕社長。二つの顔を演じるうえで、意識したことはありますか?

 撮影では、社長としてのシーンを先にまとめて撮って、後半に夫婦のシーンを撮ったので、頻繁に行ったり来たりすることはなかったんです。そのおかげもあって、意外とスムーズに演じられました。メイクの力にも助けてもらいながら、楽しく演じられたと思います。

――衣装やヘアメイクの変化も印象的でした。鈴木さんご自身も、アイデアを出されたそうですね。

 衣装もメイクも、監督や他のスタッフさんに相談しながら作っていきました。咲奈は、社長として出勤する前に、自分でメイクをしているはずなので、撮影の朝に準備をしている時間から咲奈になる、という感覚があったんです。ほかの作品でも、そういう風に役に入ることは多いです。

 社長のときには部分的につけまつげをつけていて、それを外すシーンが一瞬あるんですけど、あれも相談して決めたものです。彼女は帰国子女という背景があるので、日本で育った人とは少し違う感覚が、メイクにもあっていいんじゃないかな、と。そういう細かいところを考えるのも、すごく楽しかったです。

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