日本におけるクラフトジンブームを牽引するブランドのひとつが「季の美 京都ドライジン」です。京都発のクラフトジン専門の蒸溜所として設立された京都蒸溜所を生産拠点に、2016年の発売以来、瞬く間に人気のジンに成長しました。

 また、京都蒸溜所はイギリスの酒類品評会IWSCで「インターナショナルジンプロデューサー」を2018年、2021年の2度にわたって受賞しているほか、ここで生み出される「季の美 京都ドライジン」をはじめとする、それぞれの銘柄も世界の酒類品評会でさまざまな賞を受賞。実績をひとつ、またひとつと積み重ねるにつれ、海外での知名度や評価も高まるばかりです。

» 未来を見据えた新蒸溜所が稼働
» ボタニカルの特徴を最大限引き出す、ひと手間かけた工程
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未来を見据えた新蒸溜所が稼働

 ちなみに2025年現在での国内と国外の売上比率はちょうど50%ずつ。今から10年後の2035年には、以前の蒸溜所の7倍から8倍の規模の蒸溜所がないと生産が追いつかなくなるという社内の分析に基づき、2022年から新たな蒸溜所の建設プロジェクトがスタートしました。

 そして、およそ3年の月日が経過した2025年、京都市内から車で30分の距離にある京都府亀岡市に新蒸溜所が誕生。10月7日にお披露目されるとともに、本格稼働が始まったのです。

 新蒸溜所の特徴は、化石燃料を使わず、風力、水力、太陽光、地熱、つまり再生可能エネルギーを100%使用することで電気ボイラーの電力を賄う、環境に配慮した蒸留所であること。

 蒸溜器は以前の蒸留所で使用していた2器の蒸溜器に加えて、より大型の蒸溜器を追加で導入。生産量も大幅にパワーアップしました。

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