ジムに行くのは面倒だけれど…

 旅のルーティンには、ワークアウトも必ず組み込む。ジムがない宿は選ばないし、どうしてもなければ、地元のジムのデイパスを買う。正直に言うと、ワークアウトは面倒だし好きじゃない。「なんでやらなきゃいけないんだ」と毎回思う。でも、それをやり切ることで得られる心の充実や、小さな達成感が自分にとっては重要だと感じている。もちろん、健康寿命をのばしたいという願望もある。おじいちゃんになっても旅したい。そのための体づくりを今やっている。

 旅でいちばん大変なのは、時差かもしれない。僕の場合、放っておくと永遠に時差ボケから抜け出せない。だから飛行機に乗った瞬間から時計を現地時間に合わせる。そっちが夜になったら横になり、眠くなくても寝る。昔は睡眠薬に頼りたくないと思っていたけれど、今はオーガニック系のサプリやメラトニンサプリで調整。せっかくの初日を潰すのはもったいないから。

 それでも、旅先では突然“調子が悪い日”がやってくる。僕にだってテンションが低い日はある。以前は「常にハッピーでいなきゃいけない」と自分に圧をかけていたけれど、ここ数年で「まあそういう日もある」でいいことを知った。そんな日は散歩に出かける。太陽の光を浴び、友だちに電話する。僕の場合、この3つでだいたい復活する。

 散歩は旅先がどこの国でもほぼ毎日の習慣だ。とにかく歩く。気になった店にふらりと入って、特に買わずに出るのも好き。その街の空気を感じるための時間だから。写真もよく撮る。フォルダーを国別に分けて整理しておくと、旅の記憶も自然に整う。

快適に旅するための必須アイテム

 今でこそノープラン旅を満喫しているけど、海外へ行き始めた頃は真逆だった。旅行会社でツアーを申し込み、綿密にスケジュールを組むタイプだったのだ。今は現地で「何があるんだろう」と調べてから動くことが多い。特にコンサートや舞台が好きで、ふらっと当日にチケットを取ることもある。ソロトリップだからできることだ。誰かと一緒なら、それぞれの温度感が違うからこうはいかない。

 旅を重ねるうちに、“裏技”みたいなものにも詳しくなった。最近の必須アイテムは、「Airalo」。eSIM対応のスマホなら、もうモバイルWi-Fiは不要だ。世界向け、地域向け、国別のプランがあり、安くて速い。航空券は「Googleフライト」で探すことが多い。

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