白磁の美しい茶器にも注目
幼い頃日本に住んでいたこともあり、日本で茶道を学んだ経験もあるキムさん。恥ずかしながら茶に関する知識が全くないなか訪れたけれど、温かいお人柄のおかげか、心なごむ時間を過ごすことができた。お湯が注がれる音と所作にも心癒される時間。
朝鮮時代の美学が込められた、美しい白磁で出されるお茶は格別。陶芸家であるチェ・ソジョンさんとの協業で製作されており、19世紀の白磁の器と受け皿を現代的な感覚で表現したのだとか。台座には菊の文様と葡萄の文様が繊細な透かし掘り技法で刻まれている。購入もできるところが嬉しい。
決して派手ではない簡素な美しさ。でも極上の贅沢を味わっているようで、なんともいえない多幸感が湧いてくる。
ロヘのロゴは、高麗時代の衣類に付いていたボタンの模様なのだそう。お茶請けのチョコレートにも模様が入っていてとても上品。
「その昔、お茶は単なる飲み物としてではなく、精神性や礼節を象徴する重要な文化要素でした。特に雀舌のような繊細な新芽から作られる茶は、自然の恵みと人の手仕事が融合した、まさに芸術品とも言える存在だったのです。今回の展示を通して、韓国茶文化の美しさと可能性を開く序章になれば嬉しいですね」
韓国の美学と歴史を受け継ぎ、過去と未来をつなごうとしているロヘ。お茶と器、そして歴史に触れることで鑑賞する楽しさに加え、知的好奇心も刺激された。
展示内容はシーズンごとに変わり、今月から新しい展示が始まる予定。敷居が高そうに見えるけれど、予約なしでも入れるので、気軽に寄ることができる。CATCH TABLEグローバルからも予約可能。ウォークインでも入れるがもしものために予約しておくと安心。
展示を説明、案内してくださるスタッフさんは韓国語・英語が対応可能。今後の展示にも期待が高まる。
露瀣 ROHAE
ソウル特別市 江南区 三成洞59-17
서울특별시 강남구 삼성동59-17
営業日時はインスタグラムを参照
(ティーセット40,000ウォン)
Instagram @rohae.seoul
