フィリピンの過去と現在を織り交ぜながら、未来へ向けて経済成長を続けるパワーシティ、マニラ。歴史と文化、そして優しさを知る旅が、この街で待つ。
近くも未知なる街、奥深きメトロマニラ
フィリピンの首都メトロマニラ、通称マニラ。様々な顔を持つこの街は今、何を教えてくれるのだろう。
東京から直線で約3千キロメートル。距離的にほど近く、歴史の上でも深い関わりがありながら、マニラについて詳しく知る人はそう多くないかもしれない。
ルソン島西部に位置する大都市であり、フィリピンの首都であるマニラ。じつは一つの市ではなく、17の行政区からなるメトロマニラ(マニラ首都圏)を指す。スペイン統治時代の面影が残る旧市街を有し、常に大勢の観光客で賑わうマニラ市や、ビジネス地区マカティ市など、フィリピンの過去と現在が様々なかたちで共存するグローバル・パワーシティ、それがメトロマニラだ。
中でもマカティは「フィリピンのウォール街」と呼ばれる経済とビジネスの中心地だ。高層ビルや高級ホテル、ショッピングモールなどが建ち並び、朝夕には大渋滞が発生して満員のジープニー(第二次世界大戦中の米軍のジープをもとに作られた公共交通手段)が無数に大通りを行き交う。そんな活気溢れるマカティで圧倒的な存在感を示しているのが、フィリピンを代表するラグジュアリーホテル、「ザ・ペニンシュラマニラ」だ。
CREA Traveller 2025年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
