名古屋市も瀬戸市も巡る楽しみとともに

名古屋市と瀬戸市にわたって開催されるあいち芸術祭。それぞれの町を巡る楽しさも満喫したい。
瀬戸市のまちなかでの展示は、小学校跡地や商店街など、町の息づかいを感じる数々の場所で催されている。佐々木類の作品が展示されている場所もかつて銭湯「日本鉱泉」として多くの瀬戸市民に愛されてきた場所のひとつだ。

それぞれのアーティストは瀬戸の町を巡り、アーティストインレジデンスのような形で瀬戸の歴史や文化からインスピレーションを受けた作品を作成している。同じように瀬戸のまちなかを巡り、その一端を感じ取りながら、作品を鑑賞したい。
瀬戸市は瀬戸物に代表されるように、六古窯のひとつにも数えられる有数のやきものの町。鰻や焼きそばなど、ご当地グルメも充実している。アートも観光も目一杯楽しんでみるのもいい。

会期中は芸術祭のテーマ「灰と薔薇のあいまに」をモチーフに、瀬戸市内のさまざまな場所で特別なスイーツが販売されるなど、アート作品以外の催しも数多く行われている。ご当地グルメだけでなく、そうした期間限定のスイーツも合わせて巡るのも楽しそうだ。
ここで紹介した作品は国際芸術祭「あいち 2025」のほんの一部。心のバランスを揺り戻すきっかけになる作品に数多く巡り合うことができる。会期は11月30日(日)まで。この秋のお出かけの候補に是非。
国際芸術祭「あいち 2025」
升味加耀(ますみ・かよ)
1994年9月30日、東京都出身。2013年から作家・演出家として活動。15年、演劇学を学ぶためベルリン自由大学に留学。16年にベルリンにて主宰ユニット「果てとチーク」を旗揚げする。24年、『くらいところからくるばけものはあかるくてみえない』が第68回岸田國士戯曲賞最終候補作品に選ばれる。12月11日(木)~14日(日)STスポット(横浜)、26年1月15日(木)~18日(日)シアター711(東京)にて新作『だくだくと、』を上演予定。

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- 文・写真=CREA編集部
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升味加耀