本書はおそらく私にとって最後の作品になるが、いま私のなかで改めて、一つの確信が深まっている。それは、積極的にリスクを取り、挑戦を続ける者だけが、仕事や人生において「勝利」を掴めるということだ。

 しかも、目指すべきは単なる「勝利」ではない。「圧勝」である。勝って勝って勝ちまくり、「これでもか」という気迫で大勝ちを取りにいかなければならない。私はこれを「圧勝の美学」と呼んでいる。そうやって目一杯の果実を収穫しておけば、不運が巡ってきたときに耐え忍べるし、思いきった挑戦をすることも可能になるのだ。これは一個人の人生だけでなく、日本という国全体にも通じる考えである。

 読者の皆さんがこの対談集に感化され、自分だけの“革命”を起こそうと、一歩踏み出す勇気や元気を持つことができれば幸いである。

安田隆夫


「まえがき」より

圧勝の創業経営(文春新書 1500)

定価 990円(税込)
文藝春秋
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2025.08.06(水)