北摂エリアの豊中市は、明治時代以降、箕面有馬電気軌道(現・阪急電鉄)の沿線開発と共に開け、昭和30年代からは大阪のベッドタウンとして発展してきました。阪急・豊中駅周辺は、入り組んだ古い道路が残っており、ちょっとした迷路のよう。レストランやカフェ、器のギャラリーなどの小さなお店が点在していて、お気に入りを探しながらぶらぶら歩くのも楽しいエリアです。

『チーズケーキショップ ヒキタ』もそんな一軒。豊中駅から斜めに伸びる道路沿いにあります。

「究極のレアチーズケーキ」と「こだわり卵のベイクドチーズケーキ」を半分ずつ詰め合わせた「未知との遭遇」1,620円。おいしさの秘密は、2~3ページで紹介しています。
山梨を拠点に活躍する疋田さんからのメッセージが店内に。

 こだわりのチーズケーキ専門店をプロデュースするのは、疋田恒朗(ひきたつねお)さん。元々、『ビストロ疋田』を営み、料理人でありソムリエでもあり、2005年にはシュヴァリエ・デュ・タスト・フロマージュ(フランスチーズ鑑評騎士)にも任命された人物。ビストロのすぐ近くで、チーズとワインの店『カマンベール・ド・ヒキタ』も開業していましたが、2013年、「チーズとワインを極めるために」と拠点を山梨に移すことになり、ビストロを閉店。9月には、チーズとワインの店をチーズケーキ専門店としてリニューアルオープンしました。

 店内のショーケースに並ぶのは、常時7種類。すべてチーズケーキでベイクドタイプとレアタイプがあり、どれもとてもシンプル。それだけに、素材の風味がストレートに出ます。工房では「ベイクドタイプは全粒粉入りにするなど、下の土台も作り分けています」と、パティシエの飯田洋平さんがていねいに手作り。販売担当で店長を務めるのは、ソムリエの資格を持つ木下義文さん。共に、ビストロの頃からずっと疋田さんの味を熟知したメンバーで、こだわりの味と接客を守っています。

左:この外観が目印。チーズケーキ好きにはたまらないお店です。
右:店内にはイートインスペースがあります。

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2014.05.25(日)
文・撮影=そおだよおこ