お天気の良い日に新しくオープンしたばかりの小さなお店を探して訪れるのが、ここ数年の休日の楽しみになっています。

 そうして見つけたのが「すこんてぃ」。場所は、阪急伊丹線新伊丹駅から、閑静な住宅街を歩くこと約6分。お店は道路に面していないので、うっかりすると通り過ぎてしまうかもしれません。駐車場の奥、関西でいう文化住宅の1階にあって、ポツンと置かれた椅子と看板が目印です。

 扉を開けると、そこはまるでイギリスの小さな家の居間。古びた洋家具が置かれ、照明の光がきらめいています。靴を脱いでスリッパに履き替えると、カウンターの向こうに帽子が似合うご主人の笑顔。

 メニューには、紅茶の色々と自家製のスコーンとケーキ。なるほど、店名「すこんてぃ」そのままです(笑)。カップボードに並んでいるのは、有名なイギリスの陶磁器メーカー「ロイヤルアルバート」や「スポード」のものや、どこか懐かしいノリタケのティーカップとソーサー。好みの器を選んで紅茶をいれてもらえます。

 紅茶は、十数種類。産地別に記されていて、インドは、ダージリンのファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、オータムナルとアッサム。

 スリランカに茶園を持つ「SUCIELA TEA」吉田直子さんからの「スシーラガーデンBOP」やウバ、ヌワラエリア、ディンブラ、キャンディ、ルフナなどスリランカの紅茶、さらに「店主の気まぐれメニュー」で、時々に、中国紅茶や和紅茶、はちみつ紅茶やノンカフェインの茶葉など数種類。

 他に、ロイヤルミルクティーやハーブブレンドなどのアレンジティーも。味わいの特徴やミルクティーにオススメのものなど、ご主人・吉川健史さんの説明を聞いて飲みたい紅茶を選びます。

 紅茶のサービスは、ティーポットに茶葉が入ったままではなく、ポットトゥポット、一度ポットで抽出して茶葉を漉し、別のポットで出すスタイル。時間をおいても紅茶が濃くなったり、渋くなったりすることがありません。カップに2杯分、ポットにたっぷり入っています。

2025.01.12(日)
文・撮影=そおだよおこ